テイラー・スウィフトの最新MVにまつわる8つの秘密

先週公開された最新ミュージックビデオ「Blank Space」の中で、テイラー・スウィフトは「悪夢のような女」を演じてファンを驚かせた。

ディレクターを務めたのは、ケイティ・ペリー、ブリトニー・スピアーズ、エミネムら、多くのアーティストのミュージックビデオを手掛けてきたジョセフ・カーン。この度、MTV Newsの電話取材に応じ、衝撃的な「Blank Space」について、8つの秘密を教えてくれた。


その1: コンセプトはテイラー自身が考えたもの

最新アルバム「1989」に収録された「Blank Space」は、メディアが作り上げた自身のイメージを逆手に取った、ジョークとして始まった作品だと、テイラーは複数のインタビューで明かしている。「全てはテイラー発信のアイデアなんだ。彼女は電話をくれた時点で、ミュージックビデオで何がしたいのか、完璧なアイデアを持っていた。基本的には各シーンを通してリリックを映像化しているんだよ」とカーンは語った。


その2: ビデオは米ニューヨーク・ロングアイランドにて撮影された

劇中に登場する豪邸のシーンの多くは、全米で2番目に大きい家であるオヒカ城にて撮影された(決して安くはないが、結婚式の会場としても人気だ)。撮影にはウールワースビルも使用された。


その3: 時間は限られていた

カーンはたったの2日間で撮影を行った。撮影時間は1日目が12時間、2日目が18時間、計30時間だったという。


その4: テイラーは悪夢のような女になりきってくれた…良い意味で

話し合ったコンセプト通りに演じてくれるだろうと思ってはいたが、まさかテイラーがあそこまで極めてくれるとは思っていなかった、とカーンは振り返る。そして、あそこまでやってくれたからこそ、完成した作品には違いが生まれた。

「現場で最も興味深かったことは、テイラーが真剣にコンセプトに取り組んでくれたことだった。クレイジーになっている時も、ウィンクしたりはしないんだ。完全にクレイジーだったんだよ。彼女は悪いイメージの自分を演じ切ってくれたんだ。僕がこれまでに見たアーティストによる演技の中で、最高の出来の1つだったよ」


その5: スティーヴン・スピルバーグ監督からテクニックを拝借した

このビデオがこんなにも際立っている理由の1つは、各ショットが事前に事細かく計画されていたからだ。それぞれの設定は注意深く構築されており、スピルバーグ監督の作品のように異なる撮影スタイルを取り入れている。

カーンは意図的に、手持ちと台車と固定のカメラによる映像を途切れなくつないだ。「そこには計算されたフィーリングがあるのだけれど、オーディエンスがそれに気づかず、可能な限り効果的にストーリーだけを感じてくれるといいね」と彼は語った。


その6: 「時計じかけのオレンジ」からもインスピレーションを受けている

スウィフトから今作について電話をもらった時、カーンはスタンリー・キューブリック監督の映画「時計じかけのオレンジ」を観ていた。

「このビデオにはキューブリック的な対称構図がたくさん含まれている。それはポップビデオへのアプローチとしてはすごくおかしいことなんだ。でも、今作にはセンターフレームや対称構図が全編を通して存在するんだよ」


その7: テイラーは本当に馬の上に立った

カーンは詳細を明かすことをしなかったが、テイラーは本当に馬の上に立ったそうだ。撮影後にどのような処理をしたのかは教えてくれなかった。


その8: ご心配なく、あの車は無事だから

テイラーが彼氏の高級車をゴルフクラブで叩き壊すシーンは、確かにリアルな映像だった。だが、カーンいわく、今作の撮影でビンテージ・カーを台無しにすることはなかったという。残りのシーン同様、あの部分もよくできた見せかけだったというわけだ。


「Blank Space」のミュージックビデオは日本公式サイトにて視聴できる。(MTV News)

【動画】テイラー・スウィフト「Blank Space」MV