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人気シェフ、ジェイミー・オリヴァーが語る「ピンクスライム肉」の恐ろしい実態

2012年4月4日
ピンクスライム肉
米The International Business Timesよりピンクスライム肉
米The International Business Timesより
イギリスの人気イケメン・シェフ、ジェイミー・オリヴァーが、「ジェイミーの食育革命!in LA」で通称「ピンクスライム肉」と呼ばれる加工食肉の安全性について問題提起したことがきっかけで、米大手食肉加工会社が経営破たんしたことがわかった。

「ピンクスライム肉」とは、これまでドッグフードや調理用油に用いていたクズ肉を加熱した後、遠心力を使って肉片を取り除き、アンモニア水で防腐処理したもの。安価な水増し用の材料としてハンバーガーなどのひき肉に混ぜられることが多く、アメリカでは学校給食や大手ファーストフード・チェーンでも使用されている。

【動画】ジェイミー・オリヴァーが「ピンクスライム肉」の安全性に問題提起


「ジェイミーの食育革命!in LA」で、ジェイミーがクズ肉を持ちあげると、それを見た母親は眉をひそめ、「給食で使われているんだ」との説明を聞いた子供たちは、思わず“おぇ…”と舌を出していた。

さらに、ジェイミーはクズ肉を洗濯機に放り込み、ぐるぐる洗い始め、さらに洗剤や肥料として使われるアンモニアを混ぜてコネコネ。唖然とし、口を開ける観客を前に「全体の70%がこうして作られている」と語り、食の安全が脅かされていることを訴えた。

米農務省は安全性に問題がないと力説しているが、「ピンクスライム肉」の製造工程を見ていると、多くの人が口に入れるのをためらいたくなるだろう。

番組への反響も大きく、米マクドナルドやバーガーキング、タコベルは「ピンクスライム肉」の使用を中止。AFP通信によると、学校給食での使用中止を求める嘆願書には、22万人以上の署名が集まったという。

この「ピンクスライム肉」問題で、アメリカではひき肉の需要が激減。バーガーキングやウェンディーズなどを顧客に持つ米食肉加工大手「AFAフーズ」(ペンシルベニア州)は2日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し経営破綻した。

日本のマクドナルドでは「ピンクスライム肉」を使用していないが、アメリカではファーストフードなどで20年以上も使用されており、食の安全が注目されている。