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人気パンク・ロッカーが性同一性障害を告白「今後は女性として生きていく」

2012年5月10日
米フロリダ出身のパンク・ロック・バンド、アゲインスト・ミー(AGAINST ME!)のフロントマンであるトム・ゲイブルが、性同一性障害を告白、今後は女性として生きていく意思を明らかにした。

31歳になるトムは、米ローリングストーン誌のインタビューで、性同一性障害であることをカミングアウト。これまでずっと体と心の不調和に苦しんできたといい、今後は、女性の体に近づくためのホルモン投与と治療を行い、ゆくゆくは性転換手術を受けることも考えていることを明かした。

トムは妻ヘザーとの間に2歳になる娘がいる。「一番心配だったのは、妻がこの事実をどう受け止めるかということ。でも、彼女はすばらしい人間で、理解を示してくれている」と語ったトム。妻との夫婦関係は、今後も続けていくつもりであると表明した。

今回のトムの決断について、同性愛者の平等な権利の獲得を求めるゲイとレズビアンの同盟であるGLAADの代表は、「アメリカのより多くの人々に、同一性障害について理解してもらうきっかけとなるだろう」と高く評価。

パンク・バンドのガスライト・アンセム(The Gaslight Anthem)も支持を表明、「2012年にもなって、インターネットではまだ、他人の人生の選択について、侮辱したり、非難したりする人々がいるなんて。トムのような人々が心の安らぎを得ることができずに自殺するしかなかったら? ドラッグ中毒になって人生や家庭をだめにするしかなかったら?」と、インターネット上のトムに対する心ない中傷や批判に反論している。

なお、女性として新たに人生のスタートを切るトムは、名前もローラ・ジェーン・グレイスと改名するとのこと。ローリングストーン誌によれば、メジャーなロックスターで、性同一性障害をカミングアウトしたのは、トムが初めてだという。

【動画】アゲインスト・ミー「Thrash Unreal」ミュージック・ビデオ