映画『ハリー・ポッター』シリーズのセブルス・スネイプ役で知られる俳優のアラン・リックマンの日記が公開され話題となっている。
アラン・リックマンは前立腺がんとの闘病の末、2016年に69歳で他界。今回、「Madly, Deeply: The Diaries of Alan Rickman(原題)」と題された、俳優アラン・リックマンの日記の書籍が出版された。
中でも、アランが映画『ハリー・ポッター』シリーズのセブルス・スネイプ役について振り返っている部分に注目が集まっている。
アランは日記の中で、2002年の第2作『ハリー・ポッターと秘密の部屋』を最後に、同シリーズを降りたいと考えていたことを明かしている。
2002年12月4日付けの日記の中でアランは「(エージェントの)ポール・リオン=マリスと『ハリー・ポッター』の降板について話しているが、彼はそうなると思っている」「しかし、ここで再びプロジェクト衝突の場にいる。『ハリー・ポッター』はもういらない、と繰り返している。彼らはそれを聞こうとはしない」と、降板について話し合いがおこなわれていたことを明かしている。
また別の日記では、アランは4作目以降も降板を希望していたが、説得されて残留したことが明かされている。アランは2005年に前立腺がんと診断されており、4作目の『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』が公開されたときにはその診断を受けた後であったことがわかる。
さらにアランは「ついに『ハリー・ポッター』の5作目にイエスと言った。感覚は、上でも下でもない。『見届けろ。あなたの物語なのだから』という主張が勝った」と決意を固めた経緯を明らかにしている。
また別の抜粋では、「あの(スネイプの)指輪と衣装を身に着けたとたんに、何かが起こることに気づくんだ。おしゃべりで、笑顔で、オープンであることが異質になってしまう。このキャラクターは私を狭め、締めつける。映画の撮影現場では、あまり良い資質とは言えない。スタッフとのコミュニケーションがうまくいかなかったことは一度もない。幸いなことに、ダン(・ラドクリフ)はその役を簡単に、魅力的にこなしてくれる。そして若さがある」と、自身の役柄についてや、ハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフについても触れている。
別の文章で、アランは「…ハリー・ポッターの最終作を読み終えた。スネイプは英雄的に死に、ポッターは彼の子供たちにスネイプのことを今まで知る中でもっとも勇敢な男の一人として説明し、彼の息子をアルバス・セブルスと名づける」と、物語のラストについても日記でつづっている。