言わずと知れた世界的ヴォーカル・ユニット「イル・ディーヴォ(IL DIVO)」。2021年のワールド・ツアーの真っ最中、リーダーのカルロス・マリンが、新型コロナウィルスにより急逝した。多くのファンが悲しみに暮れる中、残されたメンバーたちは、メキシコ系アメリカ人のオペラ・シンガー(バリトン歌手)スティーヴン・ラブリエをスペシャルゲストに迎え、ワールド・ツアーの続行を決めた。
現在、そんなワールド・ツアー中のイル・ディーヴォから、メンバーのセバスチャン・イザンバールがソロ3枚目のアルバムを引っさげて緊急来日!
tvgrooveは2022年9月、セバスチャンに単独インタビューを敢行。ソロアルバムの魅力はもちろん、故カルロスとの思い出や日本のファンへの愛情、さらには今後の展開を語っていただいた。
日本が大好きすぎるセバスチャン! 子どものお土産はあの有名キャラクター!? そしてカルロスとの多すぎる思い出…
Q:ようこそ日本へいらっしゃいました。イル・ディーヴォは日本でもよく公演をしているので、とても親日のイメージがあります。日本のお気に入りの場所や行きつけのレストランはありますか?
たくさんあるよ! 麻布十番の「Gen Yamamoto」っていうバーがあるんだけど、そこがすごくお気に入りなんだ。たくさんのカクテルを出してくれるんだけど、アルコールはきつくなくて、とってもすばらしいんだ。あとは、クリエイティブなショップに行ったり。渋谷とか…。
そうそう、「ポケモンセンターオーサカ」に行ったよ。すごく大きなポケモンストアで。息子にポケモンカードを買ったよ。
京都も大好きでね。世界中を見わたしても、お気に入りの場所だよ。金閣寺とか、二条城とか。あと彼女が着物を着て“茶の湯”に参加したんだけど、すばらしかった。あと「アマン京都」というホテルがすごかった! 天然の檜風呂や自然ものを活かした温泉で本当に最高だった!
あとね、日本のトイレがいいよね! 家に、取り寄せたんだよ。
Q:カルロス・マリンさんが昨年12月にコロナで亡くなられました。とても悲しいです。彼との思い出で印象に残っていることはありますか?
多すぎる…本当にたくさんの思い出があるよ。あぁ…(少し間)、彼は本当に日本を愛していたね。インタビューで彼が笑っていた様子を思い出すし。ステージで彼の歌に聴き惚れてしまって自分が歌うのを忘れたこともあるよ。僕にとっては本当に「兄」と呼べる人だった。
Q:現在、スティーヴン・ラブリエ氏をゲストに迎え、イル・ディーヴォのワールド・ツアーの真っ最中ですが、いかがですか?
彼もカルロスの大ファンでね。そういう意味でイル・ディーヴォに対して敬意を払ってくれるし、仕事もしやすいよ。本当にすばらしい人なんだ。僕たちはもう少しで活動を諦めるところだったけど、そこに現われた天使のような存在だよ。今はスペシャルゲストとして活躍してくれてるけど、彼は皆に愛されているよ。
Q:日本でも、今年の春に、4年ぶりに公演を行ってらっしゃいましたね。来日公演では日本の「ふるさと」という曲を歌っていますが、あれは元々、誰のアイディアだったのでしょうか?
う~~ん、ちょっと覚えてないなぁ。多分レコード会社の人のアイディアだったと思う。ちょうど東日本大震災の直後で。多くの日本の方が「ふるさと」という曲をとても愛しているし、僕たちも大好きな曲だからね。だから歌い続けてるんだよ。
IL DIVO 「故郷(ふるさと)」@日本武道館 2018
新アルバムのハイライトは「日本」!? 「Sukiyaki(上を向いて歩こう」に込めた思いとは?
Q:次に、ソロアルバムについて教えてください。ソロ通算3作目となるニュー・アルバム『フロム・セブ・ウィズ・ラヴ(FROM SEB WITH LOVE)』の全世界同時発売おめでとうございます。このアルバムのハイライトはどこですか?
日本にいることだよ! 特別だよ! 実際に、時差の関係で日本が世界最初の発売になるんだ。だから、発売時に日本にいることがハイライトだよ。日本の皆さんに気に入っていただけたら本当にうれしい。今、世界では難しいことがたくさん起こってるけれど、そんな時に喜びや優しさを届けたい、というのが今回のアルバム制作の目的だったんだ。クリスマスホリデーに向けて聞いてもらえるような、典型的なアルバムになってくれたらうれしいよ。
Q:このアルバムでは「上を向いて歩こう」という日本語の名曲も収録されていますね。すごく日本語がお上手で驚きました。すべて日本語で歌いあげるのは難しくなかったですか?
最初に1人で歌ったものをレーベルの人に聞いてもらったんだけど…日本語の先生をつけられたよ(笑)。1時間くらい発音を直してもらって、それで収録したんだ。まぁ…簡単ではなかったね(笑)。でも新しいことにチャレンジすることは好きだから!
Q:この「上を向いて歩こう」の作曲家である、中村八大さんの息子さんから、連絡を受けて歌うことになったと聞きました。この曲についてはどんな印象をお持ちですか?
まず、やっぱりメロディがいいよね。日本語の歌詞と英語の歌詞では少し意味が違うから、今回は日本語の歌詞を訳してもらったんだけど。本当に今の時代にぴったりな歌だよね。希望を持って、上を向いて歩き続けようっていう歌詞が。それって日本人の力強さだと思うんだよ。過去の色々なことを皆で乗り越えようよ、っていう。
Q:アルバム発売に先駆けて公開された「Have I Told You Lately」を聞きました。とても甘くて素敵な曲ですが、この曲はどういう曲ですが?
この曲は、ヴァン・モリソンの曲で、曲も彼が書いてるんだけど。数年前に、僕が住んでいるLAにヴァン・モリソンが来てコンサートをやった時、この曲を歌っていて。なんていい曲なんだろうと思ったんだ。歌ってみたいと思ったんだけど、かなりチャレンジだったんだ。だって色んな人がカバーしているからね。ロッド・スチュワートとか、たくさんの有名人がカバーしているしね。だけど、自分の曲にしてしまおうと思って、がんばってみたよ。それに歌詞がすごくいいんだよね。「最近、君に愛してるって言ったかな?」っていう。人間って大事なことを言い忘れることってあるじゃない? そういうメッセージもとても気に入りました。
Sébastien Izambard – Have I Told You Lately
Van Morrison – Have I Told You Lately (Official Video)
Q:今回の来日で、驚いたことに、ショッピングモールでコンサートを予定されていますが、いまで公演した場所で、変わったところや印象に残っているところはありますか?
パリで歌った時…エッフェル塔の1階で歌ったよ。21歳の時に、つまり3年前の話(笑)! あとは…2006年のサッカーワールドカップ。それから『アンダルシア 女神の報復』という映画のサウンドトラックで「Time To Say Goodbye」も歌ったね。オバマ大統領の就任式でも歌ったし。たくさんあるね。
映画『アンダルシア 女神の報復』予告
IL DIVO – Time to Say Goodbye (Live)
今後の活動は? ソロとして、イル・ディーヴォとしての展望を語る「20周年アニバーサリー・プランも考えてる」
Q:来年はソロアーティストとしてのツアーも行うそうですが、日本のツアーも予定していますか?
もちろん! 1月に東京と大阪で公演をする予定だよ。できれば、もう数カ所を回れたらいいな。イル・ディーヴォのコンサートもあるから、その兼ね合いを見ながら、世界中でソロコンサートをしたいね。
Q:さきほど、イル・ディーヴォのコンサートも続けるとおっしゃいましたが、これからもグループの活動は続くのでしょうか? ファンは一番そこが気になっていると思います。
うん、ファンからたくさん愛をもらったからね。今後もイル・ディーヴォのレガシーを守りたいと思ってる。新しいアルバムも準備しているんだ。僕もプロデュースやソングライティングに関わってるんだ。今まで以上に、若いリスナーにも向けて、モダンな要素も入れていきたいんだ。イル・ディーヴォは20年になるからね。アニバーサリープランも考えてる。
Q:本日はたくさんの質問に答えていただきありがとうございました。最後に日本のファンへ向けてメッセージをお願いします。
僕は本当にラッキーだと思ってる。特に日本のファンはずっと愛してくださる。本当に感謝しているよ。今回のこのアルバムを聴いてくれたらうれしいよ。もし友達にも勧めてくれたら、僕も新しい友達ができるね。踊って、つらいことも乗り越えられるような、そんなアルバムになっているので、また1月にお会いしましょう!
(インタビュー終わり)
商品詳細
セバスチャン・イザンバール『フロム・セブ・ウィズ・ラヴ』
SÉBASTIEN IZAMBARD – FROM SEB WITH LOVE
2022年9月28日(水) 全世界同時発売
日本盤のみSHM-CD仕様
CD品番:UICY-16090
価格:2,750円(税込)
CD購入、デジタル配信はこちら
https://umj.lnk.to/SebastienIzambard
CD先着特典情報はこちら
https://www.universal-music.co.jp/sebastien-izambard/news/2022-08-17/
【収録曲】 *CD&デジタル配信
1. あなたに首ったけ(クラッシュ・オン・ユー)
I’VE GOT A CRUSH ON YOU
2. レッツ・フォール・イン・ラヴ
LET’S FALL IN LOVE
Lyrics and Music by Harold Arlen & Ted Koehler
3. バラ色の人生(ラ・ヴィ・アン・ローズ)
LA VIE EN ROSE
4. ハヴ・アイ・トールド・ユー・レイトリー
HAVE I TOLD YOU LATELY
5. 夢のチョコレート工場(ピュア・イマジネーション)
PURE IMAGINATION
6. 悲しみのバラード
SORRY SEEMS TO BE THE HARDEST WORD
7. 上を向いて歩こう
UE WO MUITE ARUKOU (SUKIYAKI)
8. ラ・メール / ビヨンド・ザ・シー
LA MER / BEYOND THE SEA
9. アップタウン・ファンク
UPTOWN FUNK
10. アイ・ドゥ
I DO
リンク
ユニバーサル ミュージックアーティストページ
https://www.universal-music.co.jp/sebastien-izambard/
セバスチャン・イザンバール / バイオグラフィ
セバスチャン・イザンバール(Sébastien Izambard)は、1973年3月7日、フランスのパリ生まれ。独学でヴォーカルやギター、ピアノを修得した彼は、歌手、俳優として活躍し、2000年には初のソロ・アルバム『LIBRO』(日本未発売)を本国フランスでリリース。ポップス・アーティストとして本格的なキャリアをスタートさせた直後に、パリでカルロス・マリンと運命的な出会いを経て、イル・ディーヴォのオーディションに参加して合格。
2004年11月にイル・ディーヴォのメンバーとして世界デビュー。イル・ディーヴォのデビュー・アルバム『イル・ディーヴォ』(原題はIL DIVO)は、全英チャートで初登場NO.1に輝き、全米チャートでも最高4位を記録。一躍世界的なスターダムにのし上がった。ポップスとクラシックのクロスオーヴァーを目指した、”クラシカル・クロスオーヴァー”と呼ばれるジャンルの先駆的存在として、デビューから瞬く間に世界中で人気を爆発させたイル・ディーヴォは、その後も『アンコール』(2005年 / 原題はANCORA)、『オールウェイズ-SIEMPRE-』(2006年 / 原題はSIEMPRE)、『プロミス』 (2008年 / 原題はTHE PROMISE)、『ウィキッド・ゲーム』(2011年 / 原題はWicked Game)といったアルバムを次々に世界中で大ヒットさせ、2021年にはモータウン・レコード設立60周年企画と連動して、モータウンの名曲を集めてカヴァーした最新アルバム『フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ』(原題はFOR ONCE IN MY LIFE: A CELEBRATION OF MOTOWN)をリリース。こうしたイル・ディーヴォの活動と並行して、2017年には実に17年ぶりとなるソロ2作目のアルバム『ウィ・ケイム・ヒア・トゥ・ラヴ』(原題はWE CAME HERE TO LOVE)を発表。2018年2月には大阪:サンケイホールブリーゼ(2月13日)、東京:Bunkamuraオーチャードホール(2月14日)で、初のソロ来日公演を実現させている。
2022年3月26日から4月9日まで、イル・ディーヴォとしては4年ぶり通算7回目となる日本公演のため来日。2021年12月に急死したカルロス・マリンに代わるサポートのバリトン歌手をゲストに迎えて、”グレイテスト・ヒッツ・ツアー2022 / スペシャル・トリビュート・トゥ・カルロス・マリン”と題したカルロスの追悼公演を兼ねた世界ツアーの一環として、全国6都市11公演という大規模な来日公演を実現させたのはまだ記憶に新しいところでだ。
2022年9月28日にはソロ通算3作目となるユニバーサル ミュージック移籍第1弾にあたる5年ぶりのニュー・アルバム『フロム・セブ・ウィズ・ラヴ』(原題はFROM SEB WITH LOVE)を全世界同時発売。アルバムからのリード・トラック「ハヴ・アイ・トールド・ユー・レイトリー」とそのミュージック・ビデオは、9月7日(水)に全世界でデジタル先行リリースされた。2023年にはニュー・アルバムの発売に伴うソロ・ツアーも予定。
映画・海外ドラマ関連を中心に、洋楽や海外セレブ情報も発信。カルチャーとファンの距離を縮める、カルチャーをもっと楽しめるコンテンツをお届け!
☆X(旧Twitter)で最新情報を発信中!今すぐフォロー!