エリザベス女王の墓石を見学するためのチケット代金が「高すぎる」との批判が巻き起こっている。
9月8日(木)に亡くなり、同月19日(月)の国葬後、ウィンザー城セントジョージ礼拝堂の内部にあるジョージ6世記念礼拝堂に埋葬されたエリザベス女王。
ウインザー城は先日まで喪中のため閉鎖されていたが、再開後は料金を支払えば内部を見学できるようになっている。
しかしこのチケット代が、土曜日のみ大人28.50ポンド(約4700円)、その他の曜日が26.50ポンド(約4370円)と高額に設定されたことから、インターネットを中心に反発の声が強まっている。
価格が発表されると、あるツイッターユーザーは「信じられない」ともらし、「女王の墓参りをするのに26.50ポンドかかるんだって。女王の死は国民みんなが深く悲しんだのに、その国民からこのような形で金を巻き上げようとするなんて。考えたのはいったい誰だ?大金持ちのための金もうけじゃないか」と怒りをぶつけた。
さらに現在、イギリス国内は物価の上昇により、国民生活が危機に直面している。そのような中での価格設定に、「タイミングが悪すぎる」と指摘するものもいた。
Guardian紙によると、エネルギー価格こそ例年と変わらないものの、2022年から23年にかけて100万人以上が貧困におちいっており、英国の貧困率は23%に上昇。これは2000年代に入ってから最も高い数字だという。
あるツイッターユーザーは、「この値段で、家族の1週間の生活をまかなっている人だっているかもしれない」とコメント。世間の金銭感覚とイギリス王室のズレを訴えた。
なお、王室の資産管理をおこなうThe Royal Collection Trustは、チケットの売上について「ロイヤルコレクションの管理と保存に貢献し、展示や出版、貸出、教育活動を通じて王室とのつながりを促進するために活用される」と発表している。