チャールズ国王は、自宅に関して伝統を守るつもりはないようだ。
今年9月8日のエリザベス女王死去を受け即位したチャールズ国王だが、母親が長年の住まいとしていたバッキンガム宮殿に移る予定はないという。
国王は現在、カミラ王妃とともにバッキンガム宮殿から歩いてすぐのクラレンス・ハウスに居住している。
バッキンガム宮殿は今後も国王の執務室として利用されるが、2027年に10年にわたる改修工事が完了したあとも、国王の主な住居になることはないだろうとされている。これにともない、バッキンガム宮殿とクラレンス・ハウスの両方に英国王室旗が掲げられることになるようだ。
ある王室関係者はSunday Times紙に対し、チャールズ国王がクラレンス・ハウスについて、「とても快適だ」と語っていたとし、「チャールズ国王はバッキンガム宮殿のことを『大きな家』と呼んでいるが、あまり気に入ってはいないようだ。現代に合わないと感じているし、コストと環境の両面から、その管理が持続可能でないと考えている」と、バッキンガム宮殿に引っ越さない理由を明かした。
またカミラ王妃も、「大きな家」があまり好きでないそうだ。
さらに別の関係者はバッキンガム宮殿について、「より一般に開放した場所にする」という計画があることも明かす。
この関係者は、「国王は、バッキンガム宮殿が進化し続ける必要があることを認識しており、現代では人々が宮殿によりアクセスしやすいようにするべきだと考えている。彼はそれを受け入れ、プライベートな空間というよりも、公共の場ととらえているようだ」と語っている。
バッキンガム宮殿は1837年以来、すべての英国君主の公邸として使用されてきた。エリザベス女王は新型コロナウイルスによるパンデミックでロンドン中心部からウィンザー城に移った2020年3月まで、この場所で暮らしていた。