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サンディエゴ発Z世代インディ・ポップ・バンド オールモスト・マンデーにインタビュー! なんとあのヘイリー・ビーバーの曲を作っちゃった!? 爆笑エピソードを披露

オールモスト・マンデー (左からコール、ドーソン、ルーク) INTERVIEWS
オールモスト・マンデー (左からコール、ドーソン、ルーク)

サンディエゴ発Z世代インディ・ポップ・バンド オールモスト・マンデー(almost monday)が2022年10月、待望の初来日を果たした。

オールモスト・マンデーは、米サンディエゴを拠点に活動する1998年生まれの3人、ルーク・ファブリー(ベース)、ドーソン・ドハティー(ヴォーカル)、コール・クリスビー(ギター)から成るインディ・ポップ・バンド。カルフォルニアの太陽やチルなエネルギーを感じる、ファンキーなベース・ライン、恍惚とした歌声、そして、踊りたくなるグルーヴが魅力だ。

Photo by Cole Ferguson

Photo by Cole Ferguson

2020年にデビューEP「ドント・セイ・ユーアー・オーディナリー」をリリースし、ファースト・シングルの「ブロークン・ピープル」は米オルタナティブ・ラジオ・チャートでトップ20を記録。さらにApple Musicの有名プロデューサーでDJのゼイン・ロウにもピックアップされるなど、デビュー早々注目を浴びることに。2021年7月には、セカンドEP「ティル・ジ・エンド・オブ・タイム」をリリース。表題曲は日本のラジオ等でもチャート・インするなどヒットを飛ばした。

そんなオールモスト・マンデーが、日本デビューEP「コフ・ドロップス(ジャパン・スペシャル・エディション)」を10月5日にリリース。そして一夜限りの来日公演を開催するため、初来日を果たした。

今回、tvgrooveはオールモスト・マンデーに単独インタビューを実施。グループ名の由来、新EPに込めた思い、さらにヘイリー・ビーバーの名前がタイトルになっている「ヘイリー・ビーブス」を作ったプロセスなどたっぷりと語ってもらった。


ユニークなバンド名はどうやって決めたの?

ーーそもそもなぜ「オールモスト・マンデー」というグループ名にしたのでしょうか?

ドーソン:バンド名を決める時っていうのはなかなかむずしくて、友達から「ザ・マンデーズ(The Mondays)」にしたらって言われたんだけど、その名前はもう別のバンドにもう取られていたから、じゃあ「ザ・マンデーズ」にならないんだったら、あともうちょっとで「ザ・マンデーズ」ということで「オールモスト・マンデー(almost monday)」にしたんだ。

ーーみなさんはアメリカを横断する旅をされたそうですね。とても思い出深い体験だったようですが、特に印象に残っているエピソードがあったら教えていただけますか?

ルーク:たぶんブルックリンまで行った旅のことかな?プロデューサーのサイモンに会いに行ったんだけど、彼は本当に恩師というか、僕たちのお兄さん的な存在なんだ。ニューヨークに行くっていうことで、ありったけのお金をかき集めて飛行機のチケットを買ったんだ。あちこち行って、地下鉄に初めて乗ってみたり、そこでいろんな所へ自分たちで行けるようになったという思い出があるよ。あと雨が降って来ちゃって笑っちゃった(サンディエゴはあまり雨が降らないから)。あとは、音楽的なインスピレーションもすごく浮かんできて、その体験から(デビュー曲の)「ブロークン・ピープル」だったりとか、「リヴ・フォーエヴァー」などが、後から生まれるきっかけになったんだ。

日本デビューEP「コフ・ドロップス(ジャパン・スペシャル・エディション)」発売!

ーー10月5日に日本デビューEP「コフ・ドロップス(ジャパン・スペシャル・エディション)」を日本独自企画で発売されました。こちらのアルバムのコンセプトについて教えていただけますか?

ルーク:このEPは、僕らにとって初めてCDというものをフィジカルで手に取ることができた特別なものなんだ。子供の頃はずっとCDを聞いて育ったのに、自分たちがいざバンドになったら、もう世の中的にはCDが流通するような世界ではなかった。そういう意味ではCDを手にすることができてすごくうれしかった。

曲に関しては、バンドとしての自分たちを上手く表現していると思う。「ティル・ジ・エンド・オブ・タイム」は、日本でもウケてたと思うよ!

【動画】almost monday – til the end of time

デビュー曲「ブロークン・ピープル」がヒットした理由

ーーデビュー曲「ブロークン・ピープル」は米オルタナティブ・ラジオ・チャートでトップ20を記録。また、Apple Musicのプロデューサー兼DJのゼイン・ロウにピックアップされ、デビュー早々大きな注目を集めました。この曲がヒットした理由は何だと思いますか?

コール:仰る通り、これが僕たちにとってのデビュー曲になったけど、最初にどの曲を出すか、「これだ!」という曲を選ぶのはすごく難しいんだ。ヒットした理由としては、ドロップコーラスがあるからかなと思う。そこが人々の耳に残るんじゃないかなと。

ただ、自分たちが制作していると音楽自体がすごい身近すぎるというか、客観的になれないっていうところがあるから、どの曲が一番良いとかあまり客観的に考えられないんだ。だからそういう時は外からの意見を取り入れて、それを信頼して、後は自分たちらしい曲を出していくって感じだね。

【動画】almost monday – broken people

ーー3人ともサンディエゴ出身です。サンディエゴはとても気候のいい地域として知られていますが、そういった環境はやはりオールモスト・マンデーの思わず踊りたくなるような、明るいポップサウンドに影響しているのでしょうか?

ドーソン:もし僕らのサウンドがサンディエゴっぽいとしたら、それはすごいクールなことだね!

ルーク:でもあえてそうしてるわけじゃなく、偶発的にそうなるというか。たぶん、雨ばかり降ってるシアトル出身だったらもっと悲しい曲ばかりになっていたのかなという気はするね(笑)。意図的でないにしろ、そういう要素っていうのは曲に自然と入ってくるのかもしれない。

 

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ファンの意見を参考に、楽曲をリリースを決定!

ーーアルバムのタイトルにもなっている「コフ・ドロップス」は、TikTokで公開したティザー音源が話題となり、リリースするかをファンに聞いてから公開されましたね。すごくユニークなリリース方法ですが、それだけファンの意見にも注目しているということでしょうか?

ドーソン:まさにそうだね。「コフ・ドロップス」は、僕たちのアプローチとしては、ライブで演奏したらファンの皆と心が通じ合う、そういうアプローチで曲作りをしている。僕たちの多くの曲がそうで、曲作りのモチベーションっていうのは、ライブで演奏、そしてそこからファンと気持ちが通じ合うことを一番重視しているんだ。だからそういう意味でもTikTokを使うっていうのはすごく大事だね。ファンの意見を取り入れる、ファンとつながるというのは大事なことなんだ。

【動画】almost monday – cough drops (official music video)

日本の同調圧力についてどう思う?

ーー「ドント・セイ・ユーアー・オーディナリー」は、多くの人々へ個性をお祝いしようというメッセージが込められているそうですね。日本人は同調圧力や、個性をなかなか出せない人が多いのですが、そういう日本人に何かアドバイスをいただけますでしょうか?

ドーソン:それはむずかしいね。例えば僕たちを例にすると、僕たちにとって自分らしくあるということと、自己表現はすごくシンプルで、ハッピーであるためには大切だと思っている。だから多くの曲でも僕たちは個性をお祝いしていて、ライブでもファンの皆が自分らしく、自己表現できる安全な場所として提供していきたいと思っているから、僕たちにとっては自分らしくあることが一番うれしいことなんだ。そういうスタンスから、より自分らしさをアピールできるような模索を皆ができるようになったらうれしいかな。

ヘイリー・ビーバーに関する曲を制作!いったいなぜ・・?

ーー昨年4月にリリースした「ヘイリー・ビーブス」という楽曲が個人的に気になりました。こちらは人気モデルのヘイリー・ビーバーの名前をもじったタイトルにしているようですが、なぜヘイリー・ビーバーに関する曲を作ろうと思ったのでしょうか?

ルーク:笑っちゃうっていうか、意味もなくそうなってしまったというか(笑)。元々は仮歌詞だったんだ。とりあえずここに何か埋めようってことで入れた単語だったんだけど、新しいデモを作る度にそれが採用されて、何となくそのまま続けて「ヘイリー・ビーブス」って入れてしまったんだ。何らかの理由で結局そのままタイトルになってしまったんだよ。彼女とは全く関係ない曲なのに(笑)。

ドーソン:歌詞の「ヒザまでのハイソックス(High socks ’til your knees)」っていうのも、冗談でそこで「ヘイリー・ビーブスと同じように」って入れたんだ。あまり意味もなく入れたんだ。歌詞としても意味がないし、そのまま「ヘイリー・ビーブス」って、デモのタイトルにも入れてたけど、なんなら「ビーブス(beebs)」のつづりもまちがってた(笑)。おかげでこの曲についてはよく質問されるよ。今となってはタイトル変えた方がよかったのかなって思うこともあるけど、僕たち的にはおもしろいなとは思ってる(笑)。

【動画】almost monday – hailey beebs (official video)

ーーそれだけ響きが良かったというか、フィットしたということでしょうか?

ドーソン:そう、韻を踏めて良いかみたいな、まあ良いよねって感じだね。ヘイリー本人からDMで「この曲、最悪」って言われたんだ…っていうのは冗談だよ(笑)。

ロス&ロッキー・リンチ兄弟によるザ・ドライヴァー・エラとのツアーの思い出

ーー今年5月、オールモスト・マンデーは、ロス&ロッキー・リンチ兄弟によるデュオ=ザ・ドライヴァー・エラと全米・南米のツアーのサポートアクトを務めました。彼らとのツアーはいかがでしたか?

ドーソン:そうなんだ。本当にすばらしい人たちだよ。まず最初に南米ツアーに回ったんだけど、グループとしても最高だし、人間としてもすばらしいと感じたね。そこでまたアメリカツアーにも呼んでもらって、彼らのすばらしいファンの前で演奏させてもらったよ。彼らが最近、日本にも来ていたっていうのは知っていて、一緒に行けたらなと思っていたけど、そこはちょっとタイミング的にうまくいかなかったね。

ーー彼らから何かアドバイスはいただいたりしましたか?

コール:ツアーのアドバイスとか多分してもらったと思うんだけど…詳しくは覚えてない(笑)。

ドーソン:あとはホッケーの話。2人ともホッケーが大好きでその話もしてもらったね。

コール:あと氷風呂が良いよって言われたんだ。彼らはライブの前後に入ったりするんだって。

ドーソン:ツアーが長いから、彼らは自己管理にすごい長けている。僕たちも氷風呂に入れたらうれしいんだけどね(笑)。

ーー明日10月13日は、初の来日公演を開催されます。意気込みを教えていただけますか?

ルーク:期待と興奮だね!日本でのライブについては他のアーティストからも聞いたりしているんだけど、実際に自分たちでそれが体験できるというのがうれしい!それと同時に、地球の裏側の日本でわざわざ僕たちのライブを見に来てくれる人がいるんだという感覚がなんだか不思議な感じもする。

ドーソン:昨日、ちょうど渋谷を歩いていたら、いきなり誰かがやってきて「明日、あなたたちのライブ見に行くから!」って言われたんだ。渋谷のあんな人混みの中で僕たちの曲を聴いている人がいるんだ、僕たちを見に来てくれるんだと思って、すごく不思議な体験だったね。

 

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日本のファンへメッセージ!

ーー最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

みなさん応援してくれて、愛を送ってくれてありがとうございます!みなさんが僕たちの音楽を応援してくれて、本当に感謝しています。今後もずっと日本に来続けたい!そしていつか…「サマーソニック」も!

(インタビュー終わり)


商品情報

オールモスト・マンデー

日本デビューEP『コフ・ドロップス(ジャパン・スペシャル・エディション)』

2022年10月5日(水)発売

UICH-1019 ¥1,980円(税込み)

購入はこちら:https://umj.lnk.to/almostmonday_JapanEP

新曲「コフ・ドロップス」

デジタル配信中:https://almostmonday.lnk.to/coughdrops

オールモスト・マンデー Photo by Yuki Kikuchi
オールモスト・マンデー Photo:Cole Ferguson
ザ・ドライヴァー・エラのロス・リンチ(左)とロッキー・リンチ(右)
The 1975
ジャスティン・ビーバー
カーリー・レイ・ジェプセン
ホリー・ハンバーストーン
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