映画監督のクエンティン・タランティーノは、ラッパーのカニエ・ウェストが2012年の映画『ジャンゴ 繋がれざる者』のコンセプトのアイデアは自分が発案者だという主張を否定している。
カニエといえば、インタビュー番組「Piers Morgan Uncensored」に出演した際、クエンティン・タランティーノ監督が、『ゴールド・ディガー』のミュージックビデオのアイデアを盗み、2012年の映画『ジャンゴ 繋がれざる者』のプロットとして使用したと非難している。
そんな中、タランティーノは先日、人気トーク番組「ジミー・キンメル・ライブ」に出演。司会者のジミーが「『ジャンゴ』のアイデアはカニエ・ウェストが思いついたと言っていたよね。彼はジェイミー・フォックスと『ゴールド・ディガー』のビデオを作るときに、それをあなたたちにビデオとして売り込んで、あなたたちが作ったと言ったんだけど、それは本当なの?」と尋ねた。
Quentin Tarantino on Kanye West claiming that he came up with the idea for Django Unchained… pic.twitter.com/5gA4z523zW
— Jimmy Kimmel Live (@JimmyKimmelLive) October 28, 2022
これに対しタランティーノは「カニエ・ウェストが「ジャンゴ」のアイデアを思いついて、それを僕に話したら、『へえ、それは本当に素晴らしいアイデアだ』と言った・・・ということは実現しなかった」と述べた。「カニエに会う前から『ジャンゴ』のアイデアはあったんだ。彼は『カレッジ・ドロップアウト』(カニエのスタジオデビューアルバム)のジャイアント映画版を、アルバムを作るのと同じようにやりたかったんだ。だから、大物監督にアルバムから様々な曲をやってもらって、このジャイアント映画としてリリースしたかった。ビデオじゃなくて、映画としてね。それぞれの異なる曲に基づいた映画だよ」タランティーノは説明した。
そして「僕たちはそれを口実にお互いに会って、本当に楽しい時間を過ごしたんだ。そして、彼はビデオのアイディアを持っていた。それは『ゴールドディガー』のビデオで、彼が奴隷になるというものだったと思う。面白いアイディアだった」とタランティーノは語った。
そこでジミーが「面白い奴隷のビデオだったんだ、つまり…」と話すとタランティーノは「皮肉のつもりだったんだ。それに、この作品は巨大なミュージカルみたいなものだ。彼は奴隷のようなボロボロの服を着て、あらゆることをやってのけた。それが反感を買ったんだ。でも、私は彼にやってほしかった。本当にかっこよく聞こえた。とにかく、彼が言っているのはそういうことなんだよ」と続けた。