歴史的勝利をおさめた直後の日本人サポーターの行動が、世界中から称賛をあびている。
11月23日（水）、現在カタールで開催されている2022 FIFAワールドカップにて、日本代表チームは、過去4度の優勝をほこる強豪ドイツを2-1でやぶり、劇的な勝利をおさめた。
その試合を目の前で見届けた日本人サポーターは、熱狂冷めやらぬまま夜の街へ繰り出すかと思われた。これまで、どの国のサポーターも自分たちが食べた食事のトレーや袋、空になったカップなどをスタンドに置き去りにし、去っていくのが普通だったからだ。
ところが、サムライブルーはその光景を許さなかった。
カタールのカリファ・インターナショナル・スタジアムで行われた試合終了後、サポーターらはスタンドにのこり、率先して片づけをし始めたのだ。
After their shocking win against Germany, Japan fans stayed after the match to clean up the stadium.
Respect ❤️👏 @ESPNFC pic.twitter.com/ocDtsyXXXB
— ESPN (@espn) November 23, 2022
なお、彼らは4年前にロシアで開催されたワールドカップでも同様の行動を取っていた。このときは、ベスト8入りを目指す試合でベルギーに3-2で負け、トーナメントから敗退したにもかかわらず、その悔しさを会場にぶつけることはしなかった。
また、11月20日（日）に行われた今大会の開幕戦となる開催国カタールとエクアドルの試合でも、日本人サポーターが試合終了後にゴミ拾いを行う姿が目撃され、世界中から注目が集まっていた。
日本人にとって片づけは文化の一部として幼いころから根づいているもの。
大阪大学で社会学の教授をつとめているスコット・ノース氏は2018年、BBCの取材に対し、日本人にとって片づけが「自分の生き方にほこりを持っていることを示す方法」であり、「試合後に片づけを行ったのは、日本人が幼いころから学校の教室や廊下を掃除する中で身につけられた、基本的な行動の延長だ」と付け加えた。
またネット上では「日本人サポーターは勝っても負けてもゴミ拾いをしている。私たちも彼らと同じような行動が取れるようになりたい」「日本人サポーターは世界を良くしてくれている」「今回だけじゃなくて、日本人サポーターはW杯では毎回ゴミ拾いをしてくれている」「日本人は地球上でもっとも謙虚な人たちだ」「だから日本が好き！」といった称賛のコメントがたくさん投稿されている。
