ブルース・リーの死因について、新たな可能性が浮上している。
1973年、32歳という若さで死亡した伝説的アクションスター、ブルース・リー。当時、その死因は「鎮痛剤の服用」による脳の腫れと診断されていた。
ところが、このたび「Clinical Kidney Journal」誌12月号に掲載された研究によると、脳の腫れの原因は鎮痛剤の服用ではなく、「水の飲みすぎ」なのではないかという。
今回の研究において、ブルースは体が処理できる以上の水を飲んでおり、これが「低ナトリウム血症」という症状につながったのではないかという検証結果が示された。
「低ナトリウム血症」は水分の過剰摂取によって血液中のナトリウム濃度が低下する症状で、排尿による水分の体外への排泄が十分に行えなくなった場合に発症する。
ブルースの当時の食事はアルコールとジュースを中心としたもの。これが「慢性的な水分摂取」へとつながり、さらにのどのかわきを高めるマリファナの使用や、格闘技によって腎臓を傷つけていたことも、リスクを高める要因となったとみられている。
スペイン・マドリード自治大学の教授は記事の中で「ブルース・リーの死因は腎臓の機能障害であり、水分の恒常性を維持するための十分な水分を排泄することができなくなったためと考えられる」と述べ、「排泄が追いつかなくなった場合、数時間以内に低ナトリウム血症、脳の腫れを引き起こし、死に至る可能性がある」と付け加えている。
そのうえで教授は、低ナトリウム血症が入院患者の40%に見られるほど割合の高い症状であるとし、「健康的な若者でも、水分の過剰摂取は命にかかわる危険性があるということを広く周知するべきた」と注意を呼びかけている。
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