テイラー・スウィフトのファンたちが、チケット販売トラブルを受け、ついに動き出した。
11月初め、歌手テイラー・スウィフトが全米ツアーを開催することを発表。「The Eras Tour」と題されたこのツアーは、彼女にとって約5年ぶりの公式ツアーとあって、チケット販売には過去に類をみないほどのアクセスが殺到するであろうことは、簡単に予測できることだった。
11月15日に発売が始まると、チケット販売を担当する「チケットマスター」のサイトには35億件ものアクセスが殺到。準備されていたはずのサーバーがパンクし、多くのファンがサイトにたどりつくまでに長時間待たされたり、結果的にチケットを購入できない事態に発展した。
このトラブルにテイラーの熱狂的ファン「スウィフティーズ」が大激怒。SNSは大荒れし、テイラー本人も怒りのコメントを出した。
そんな中、チケットを購入できなかったファン数十人がチケットマスターを相手取って訴訟を起こしている。彼らは、チケット購入ができなかったのは「ボット」や「転売屋」が先行発売サイトにアクセスすることを防げなかったチケットマスター側の不備によるものだとして、賠償請求をした。
米TMZが入手した文書によると、先行発売日前日の14日、チケットマスターからは事前に申請したファンに、先行販売サイトへアクセスするための「認証コード」が送られるはずだった。ところが、多くのファンにこのコードが送られてこなかったり、まちがったコードが送られたりしたという。
ファンたちはこれが、チケット販売市場を独占しているチケットマスターによる、意図的な操作だと指摘。チケットマスターがボットや転売屋のアクセスを可能にしたのは、ダフ屋がチケットを転売するたびにチケットマスター側が追加料金を徴収できるからだと主張し、不当な利益を得たとして、チケットマスターの親会社「ライブ・ネーション」の本社があるロサンゼルスの裁判所に訴状を提出することとなった。