アカデミー賞の前哨戦としても注目される「第80回ゴールデングローブ賞」のノミネーションが発表された。
コリン・ファレルが出演し、アイルランド内戦を背景に、砕け散った友情をダークかつコミカルに描く『イニシェリン島の精霊』が、2023年度ゴールデングローブ賞のノミネートをけん引。作品賞(ミュージカル/コメディ部門)、監督賞マーティン・マクドナー、主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)コリン・ファレル、助演男優賞ブレンダン・グリーソン、助演男優賞バリー・コーガン、助演女優賞ケリー・コンドン、脚本賞マーティン・マクドナー、作曲賞カーター・バーウェルの最多7部門8ノミネートを獲得した。
その後に続いたのは、多元宇宙を舞台に繰り広げられるミシェル・ヨー主演の『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』。6部門にノミネートされた。
そしてスティーブン・スピルバーグが自身の子供時代を半自伝的に描いた『フェイブルマンズ』、ブラッド・ピット×デイミアン・チャゼル 夢の初タッグが話題の『バビロン』、そして伝説のロックスターの伝記映画『エルヴィス』がそれぞれ5部門にノミネートされている。
日本からは湯浅政明監督の劇場アニメーション『犬王』が、アニメ映画賞へノミネートされた。
テレビシリーズでは、フィラデルフィアの公立学校の教師と生徒を描いたシットコム「アボット エレメンタリー」が、最も多い5部門でノミネート。「ホワイト・ロータス / 諸事情だらけのリゾートホテル」、「ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語」、「ザ・クラウン」、「パム&トミー」、「マーダーズ・イン・ビルディング」の5番組が、それぞれ4部門にノミネートされている。
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昨年、ゴールデングローブ賞を主催するHFPAは、さまざまなスキャンダルで批判を浴びた。これを受けて、HFPAは会員の多様性向上に努め、新たに21人のジャーナリストを加えるなどの対策をしたが、その一方で、『ザ・ホエール』で主演男優賞にノミネートされたブレンダン・フレイザーは、同イベントを欠席することを表明している。
主要部門でのノミネートは以下の通り。
映画
ドラマ部門 作品賞
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』 (20th Century Studios)
『エルヴィス』(Warner Bros.)
『フェイブルマンズ』 (Universal Pictures)
『Tár(原題)』 (Focus Features)
『トップガン マーヴェリック』 (Paramount Pictures)
ドラマ部門 主演女優賞
ケイト・ブランシェット 『Tár(原題)』
オリヴィア・コールマン 『Empire of Light(原題)』
ヴィオラ・デイヴィス『The Woman King(原題)』
アナ・デ・アルマ『ブロンド』
ミシェル・ウィリアムズ 『フェイブルマンズ』
ドラマ部門 主演男優賞
オースティン・バトラー 『エルヴィス』
ブレンダン・フレイザー『ザ・ホエール』
ヒュー・ジャックマン『The Son(原題)』
ビル・ナイ『Living(原題)』
ジェレミー・ポープ 『The Inspection(原題)』
コメディ/ミュージカル部門 作品賞
『バビロン』(Paramount Pictures)
『イニシェリン島の精霊』(Searchlight Pictures)
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(A24)
『ナイブズ・アウト: グラスオニオン』(Netflix)
『トライアングル・オブ・サッドネス』 (Neon)
コメディ/ミュージカル部門 主演女優賞
レスリー・マンヴィル『ミセス・ハリス、パリへ行く』
マーゴット・ロビー『バビロン』
アニャ・テイラー=ジョイ『ザ・メニュー』
エマ・トンプソン 『Good Luck to You, Leo Grande(原題)』
ミシェル・ヨー『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
コメディ/ミュージカル部門 主演男優賞
ディエゴ・カルバ 『バビロン』
ダニエル・クレイグ 『ナイブズ・アウト: グラスオニオン』
アダム・ドライバー 『ホワイト・ノイズ』
コリン・ファレル『イニシェリン島の精霊』
レイフ・ファインズ『ザ・メニュー』
助演女優賞
アンジェラ・バセット『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』
ケリー・コンドン『イニシェリン島の精霊』
ジェイミー・リー・カーティス『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
ドリー・デ・レオン『トライアングル・オブ・サッドネス』
キャリー・マリガン『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』
助演男優賞
ブレンダン・グリーソン『イニシェリン島の精霊』
バリー・コーガン『イニシェリン島の精霊』
ブラッド・ピット『バビロン』
ジョナサン・キー・クァン『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
エディ・レッドメイン『グッド・ナース」
監督賞
ジェームズ・キャメロン『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』
ダニエル・クワン,ダニエル・シャイナート『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』
バズ・ラーマン『エルヴィス』
マーティン・マクドナー 『イニシェリン島の精霊』
スティーヴン・スピルバーグ『フェイブルマンズ』
テレビ
ドラマ部門 作品賞
「ベター・コール・ソウル」 (AMC)
「ザ・クラウン」 (Netflix)
「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」(HBO)
「オザークへようこそ」 (Netflix)
「セヴェランス」 (Apple TV+)
ドラマ部門 主演女優賞
エマ・ダーシー「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」
ローラ・リニー「オザークへようこそ」
イメルダ・スタウントン「ザ・クラウン」
ヒラリー・スワンク「アラスカ・デイリー」
ゼンデイア「ユーフォリア/EUPHORIA」
ドラマ部門 主演男優賞
ジェフ・ブリッジス 「ザ・オールドマン~元CIAの葛藤」
ケビン・コスナー「イエローストーン」
ディエゴ・ルナ 「キャシアン・アンドー」
ボブ・オデンカーク「ベター・コール・ソウル」
アダム・スコット「セヴェランス」
コメディ/ミュージカル部門 作品賞
「アボット エレメンタリー」(ABC)
「一流シェフのファミリーレストラン」 (FX)
「Hacks」 (HBO Max)
「マーダーズ・イン・ビルディング」 (Hulu)
「ウェンズデー」 (Netflix)
コメディ/ミュージカル部門 主演女優賞
クインタ・ブランソン「アボット エレメンタリー」
ケイリー・クオコ「フライト・アテンダント」
セレーナ・ゴメス「マーダーズ・イン・ビルディング」
ジェナ・オルテガ「ウェンズデー」
ジーン・スマート「Hacks」
コメディ/ミュージカル部門 主演男優賞
ドナルド・グローヴァー 「Atlanta(原題)」
ビル・ヘイダー「バリー」
スティーヴ・マーティンマーティン・ショート
マーティン・ショートマーティン・ショート
ジェレミー・アレン・ホワイト 「一流シェフのファミリーレストラン」
リミテッドシリーズ/テレビムービー部門 作品賞
「Black Bird(原題)」 (Apple TV+)
「ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語」 (Netflix)
「ドロップアウト~シリコンバレーを騙した女」 (Hulu)
「パム&トミー」 (Hulu)
「ホワイト・ロータス 諸事情だらけのリゾートホテル」 (HBO)
リミテッドシリーズ/テレビムービー部門 主演女優賞
ジェシカ・チャステイン 「George & Tammy(原題)」
ジュリア・ガーナー「令嬢アンナの真実」
リリー・ジェームズ「パム&トミー」
ジュリア・ロバーツ 「Gaslit(原題)」
アマンダ・サイフリッド「ドロップアウト~シリコンバレーを騙した女」
リミテッドシリーズ/テレビムービー部門 主演男優賞
タロン・エジャトン「Black Bird(原題)」
コリン・ファース「ザ・ステアケース -偽りだらけの真実-」
アンドリュー・ガーフィールド「アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実」
エヴァン・ピーターズ 「ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語」
セバスチャン・スタン「パム&トミー」
リミテッドシリーズ/テレビムービー部門 助演女優賞
ジェニファー・クーリッジ「ホワイト・ロータス 諸事情だらけのリゾートホテル」
クレア・デインズ 「Fleishman Is in Trouble(原題)」
デイジー・エドガー=ジョーンズ「アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実」
ニーシー・ナッシュ「ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語」
オーブリー・プラザ「ホワイト・ロータス 諸事情だらけのリゾートホテル」
リミテッドシリーズ/テレビムービー部門 助演男優賞
F・マーリー・エイブラハム「ホワイト・ロータス 諸事情だらけのリゾートホテル」
ドーナル・グリーソン「その患者、シリアルキラー」
ポール・ウォルター・ハウザー「Black Bird(原題)」
リチャード・ジェンキンス「ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語」
セス・ローゲン「パム&トミー」
アニメ映画賞
「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」 (Netflix)
「犬王」 (GKIDS)
「Marcel the Shell With Shoes On(原題)」(A24)
「長ぐつをはいたネコと9つの命」(DreamWorks Animation)
「私ときどきレッサーパンダ」(Pixar)