リアルな映像にこだわった迫力のスカイ・アクションシーンが話題となった大ヒット映画『トップガン マーヴェリック』。実は、本作の重要なシーンは、アメリカにとって国際的な事件となりかねないものだったという。Screen Rantが報じている。
1986年の『トップガン』の続編である『トップガン マーベリック』は、アメリカのエリート・パイロットチーム“トップガン”が、絶対不可能な任務に直面し、伝説のパイロット“マーヴェリック”(トム・クルーズ)から指導を受けることになるという物語。カリスマ性のあるマーベリックは、若い飛行士たちをウラン工場破壊の重要なミッションに参加させるために、彼らを訓練する。
本作のトリックは、ほとんど本物だ。トム・クルーズは海軍のパイロットではないが、免許を持っているこため、本物の飛行機に乗った。もちろん、アメリカ海軍との提携により、実際の海軍基地で撮影が行われたそうだ。しかし、これは国際的な問題に発展するところだったという。
監督のジョセフ・コシンスキーがCollider対して語ったインタビューによると、撮影のために砂漠にある海軍の基地のツアーを訪れ、そこには、広大な砂漠が広がっていたという。「私はダークスター・シリーズの格納庫を探して基地を回りました。すると、『あそこにカメラを向けない限り、写真を撮ってもいい』と言われたんです。塔があって有刺鉄線が張ってあって青いドアがある。私は『あれは何だ?』ときくと彼らは、『そんなこと考えなくていいよ。あそこで撮影するのは無理だろうから』と。私は『写真を撮らないのなら、その近くを通ることはできますか』と言いました。すると彼らは『わかった、いいよ。通り過ぎてもいいけど、写真は撮っちゃだめだ』と返したんです」と当時を振り返った。
通りがかった際「まるで極秘基地の中にある極秘格納庫みたい」だったそうで、「夜、秘密の飛行機を引っ張り出すシーンがあるんだけど、あそこなら完璧に見える」と伝えたそうだ。結局、極秘の格納庫で撮影することになったのだが、事前にあるものを動かすなどの作業が必要だということや、撮影についての細かな指示があったのだという。
「撮影のために引っ張り出したら、他国が所有するある衛星が実際に宇宙で動いて撮影していたそうです。それを追跡していたのでしょう。トム・クルーズがコックピットに乗っているのも、ズームアップしてみるとよくわかるんですよ」と続けたジョセフ・コシンスキー。もし、写真を撮るなと言われた場所で撮影していたら・・なんらかの国際問題に発展していたのかもしれない。