ミュージシャンで女優のコートニー・ラブが、映画『ファイト・クラブ』をクビになったエピソードを明かし話題となっている。
1999年に公開された映画『ファイト・クラブ』。コートニー・ラブは当時、この作品でブラッド・ピットとダブル主演をつとめていた俳優エドワード・ノートンと交際していた。
コートニーによると、彼女は映画でマーラ・シンガー役を演じる予定だったという。ところが、結果的にコートニーは起用されず、女優のヘレナ・ボナム=カーターがこの役を演じることとなった。
コートニーはこの背景に、ブラッドの「逆うらみ」があると指摘する。
コートニーは1992年から1994年まで、ミュージシャンのカート・コバーンと結婚していた。カート・コバーンは1994年に亡くなっているが、ブラッドは彼の伝記映画への出演機会を勝ち取ることができなかった。
このたび、マーク・マロンのポッドキャスト番組「WTF」に出演したコートニーは、「ブラッドにカートを演じさせるつもりはない」と強い口調で述べると、「私は怒り狂った。何様のつもり?って」と続けた。
コートニーによると、カート・コバーンの伝記映画制作について、ブラッドと映画監督のガス・ヴァン・サントから直々に売り込みがあったという。
しかしコートニーは、ブラッドに「あなたを信用できるかどうかわからないし、映画制作の目的が利益のためなのかどうかもわからない。社会主義を描いたいい映画かもしれないけど、あなたが私を理解していないのなら、カートのことも理解できると思えない。いまも、あなたが理解できているとは思えない」と伝え、オファーを断ったことを明かした。
コートニーは当時のこのやりとりが、コートニーの『ファイト・クラブ』降板へのつながったのではないかというのだ。
一方、『ファイト・クラブ』に近い映画関係者は、「そもそもコートニーはこの作品のオーディションに受かっていない」としたうえで、キャスティングを決めるのは俳優ではなく、あくまでも監督の仕事だと強調した。