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ヘンリー王子、軍人時代に25人のタリバン兵を殺害したと告白 この発言にイギリス軍関係者から非難の声… 「退役軍人をも危険にさらすことになる」

ヘンリー王子(2007-2008年) Photo: Shutterstock NEWS
ヘンリー王子(2007-2008年) Photo: Shutterstock

ヘンリー王子の「25人殺害告白」にイギリス軍関係者とタリバン側から非難の声があがっている。

1月10日(火)に発売されたヘンリー王子の回顧録「Spare/スペア」。彼はこの中でイギリス軍に従事していたころ、アフガニスタン戦争で25人のタリバン兵を殺害したと告白。さらに、殺害した兵士を「ボードから取り除かれたチェスのコマ」と表現し物議をかもしていた。

ヘンリー王子のこの発言に、イギリス軍関係者は軍人の暗殺を誘発しかねない「裏切り」行為だと警鐘を鳴らす。

2003年にアフガニスタンでイギリス軍を指揮したリチャード・ケンプ大佐は、タリバンとその過激派信者が、今回の発言を「ヘンリー王子を殺害する動機」として動き出すのではないかと懸念している。

リチャード・ケンプ大佐はSky Newsに対し、「彼らの思惑が成功しないことを祈ろう」と語り、イギリス軍が敵を人間以下の存在として見ているというヘンリー王子の表現について「真実とはまったく逆だ」と強調した。

そのうえでヘンリー王子の今回の発言は「退役軍人をも危険にさらすことになる」と訴えている。

また、ティム・コリンズ退役大佐はヘンリー王子の告白が元同僚への裏切りにあたると指摘。「ヘンリー王子はかつての自分を受け入れてくれたもう1つの家族であるはずの軍隊を敵に回し、自分の生家を自らの手で破壊した」と批判した。

なおイギリス国防省は、今回のヘンリー王子の記述とそれがもたらす危険性について、「安全上の理由」によりコメントしないと発表している。

また、ヘンリー王子の「チェスのコマ」発言については、タリバン強硬派のアナス・ハッカーニ内相も「ハリーさん、あなたが殺したのはチェスのコマではなく、人間です。彼らには帰りを待つ家族もいました」と発言している。

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