映画『パリ13区』などで知られるジャック・オーディアール監督の最新作に、カーラ・ガスコン、セレーナ・ゴメス、ゾーイ・サルダナが起用されることがわかった。
最新作のタイトルは『Emilia Perez(原題)』。ミュージカル仕立てのクライムコメディで、当初は2022年のうちに撮影がスタートする予定だったが、出演者のスケジュールの都合で今年4月に延期されたという。
主演は、アルゼンチン出身のトランスジェンダー俳優カーラ・ガスコン。逃亡中のメキシコ麻薬組織のリーダーで、司法から逃れるために性転換手術を受け、「ずっとあこがれていた女性」となる。そして10年後、自身の子供たちの前に「おば」として現れるという物語だ。現時点で、セレーナ・ゴメス、ゾーイ・サルダナの役柄は明らかになっていない。
なお、同作はメキシコで撮影される予定だったが、ジャック・オーディアール監督の希望で、パリ郊外のスタジオに変更になったという。
脚本は、オーディアール監督とトーマス・ビデガンが共同で手がける。トーマス・ビデガンは、2009年の映画『預言者』や2015年の『ディーパンの闘い』でもオーディアール監督とタッグを組んでいた。
制作を行うのは「Why Not Productions」と「Page 114」で、海外へのリリースは「The Veterans」と「Vincent Maraval and Kim Fox」が担当する。さらに北米地域の窓口は「CAA Media Finance」となる。
オーディアール監督は2018年、映画『ゴールデン・リバー』にて英語作品デビューを果たしている。この作品はジョン・C・ライリーをはじめホアキン・フェニックスやジェイク・ギレンホールら豪華キャストの共演でも話題となった。
『ゴールデン・リバー』はその年のヴェネツィア国際映画祭で監督賞を、セザール賞では4部門を受賞している。