日本の天体望遠鏡がとらえたナゾの飛行物体の光が話題となっている。
1月18日(水)ハワイ島の休火山マウナケアの山頂に設置された日本の天体望遠鏡が撮影したのは、夜空に浮かぶ不気味なうずまき状の光だった。
映像では、小さな光の点が現れ、だんだんと明るくなり、うずまきを描いたのち、再び小さくなって消えていく様子が確認できる。
This spiral formation captured in the skies above Hawaii by @SubaruTel_Eng is thought to be rocket fuel ejected following the launch of a @SpaceX #Falcon 9 rocket. pic.twitter.com/6brCb5c3w9
— New Scientist (@newscientist) January 31, 2023
今回の飛行物体を観測したのは、日本の自然科学研究機構国立天文台ハワイ観測所が運用する「すばる望遠鏡」で、発見から2日後に公式ツイッターアカウントで映像が公開されたうえ、このナゾのうずまきの原因と考えられる仮説についてもつづっている。
「すばる・あさひ星空カメラが、フシギな『空飛ぶうずまき』をとらえました。これは、スペースX社が打ち上げた新しい衛星に関係しているようです」
「スペースX」社は、電気自動車大手テスラの創業者イーロン・マスクが立ち上げた宇宙開発企業。
同社のミッション記録によると、1月18日午前7時24分に、フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍施設にて「GPS III Space Vehicle 06」という人工衛星を搭載したロケット「ファルコン9」が打ち上げられている。そしてその日の夜、ハワイ島で「うずまき」が観測された。
「ファルコン9」がこのようなナゾのうずまきを発生させたのは今回が初めてではない。
昨年6月にはニュージーランドのクイーンズタウン上空で同様のうずまきが撮影された。また4月にも、ハワイ上空で観測されており、いずれもファルコン9の打ち上げ後に起きたとされている。
また、ファルコン9が発生させるのはうずまきだけではないようだ。
昨年5月、写真家のカイル・モーガンがファルコン9の打ち上げ後に現れたという巨大な「クラゲ雲」を激写している。
カイル・モーガンはこの写真を、ジョージア州・ゴールデンアイルズ諸島の最南端にあるジキル島で撮影したとし、「私は天体写真をよく撮るので、いつも天の川を撮影しているのです。今回は妻が直前にロケットの打ち上げ情報を送ってくれていたので、それを撮影したくていつものお気に入りスポットに向かいました」と撮影の裏側を明かしていた。