ジェームズ・キャメロン監督が、あの名作映画のラストシーンについて語った。
1997年に公開され、世界的なヒットを記録した映画『タイタニック』。このクライマックスシーンでは、沈没しつつある豪華客船「タイタニック号」から、ジャック（演：レオナルド・ディカプリオ）とローズ（演：ケイト・ウィンスレット）が海に投げ出される場面がある。
その後2人は、流れてきたドアに2人でつかまり、いかだ代わりにして漂流。タイタニック号が沈没する様子をなすすべもなく見守るのだ。しかしジャックは力尽き、海の底に沈んでしまうという悲劇で幕を閉じる。
しかし、この作品の監督をつとめたジェームズ・キャメロンに対しては、ファンから長年にわたって「ジャックは生き残れたのではないか」という疑問が投げかけられてきた。
そこでキャメロン監督は、科学的な検証を依頼。すると、意外な結果がもたらされた。
まもなく公開される特別番組「Titanic: 25 Years Later with James Cameron（原題）」にて、キャメロン監督はジャック役とローズ役のスタントマンを用意し、屋内プールを使ってこのシーンを「完全再現」したのだ。
【予告編】Titanic: 25 Years Later with James Cameron | First Look | National Geographic
Rolling Stone誌が報じたところによると、このテストによって、ジャックが水中で20分以上生きられなかったことが証明されたという。
しかしながら、2人がいかだとなったドアの上に体の大部分をのせ、バランスをとって漂流していれば、生き残ることができたかもしれないとも考えられるそうだ。
つまり、長年となえられてきたファンの説は完全にまちがっているとは言えないということだ。
キャメロン監督は番組のなかで、「最終的な評決だ。ジャックは生きていたかもしれない」と述べつつ、「しかし、多くの可変的な要素がある」と付け加えた。
キャメロン監督は、「タイタニック号が沈んだ夜の乗客たちの恐怖心はどんな実験環境でも再現することはできない」とし、当時の恐怖や興奮によってもたらされる心理的要因が、状況に変化を加えることがある、と説明した
そのうえでキャメロン監督は、ジャックに関してこのような議論が生まれないようにするため「もっといかだを小さくしておくべきだった」と語っている。
