日本の世界遺産にハイキングに訪れていたアメリカ国籍の女性が、行方不明になっていることがわかった。
4月10日(月)、アメリカ・コネチカット州出身のパトリシア・ムラド=カルーソさんが、奈良県にあるゲストハウスを出発して以降、そのまま行方がわからなくなった。本来であれば、世界遺産の熊野古道を通って次の宿泊地に向かう予定だったという。
義姉のジュリー・ムラド=カルーソさんは、コネチカットのメディア「Connecticut Insider」に対し、「彼女はその日、午前7時に出発しました。しかしその後、落ち合うはずだったホステルに現れなかったのです」と語っている。
ジュリー・ムラド=カルーソさんによると、パトリシア・ムラド=カルーソさんはハイキングの経験が豊富で、雪崩や土砂崩れでもないかぎり遭難する可能性は低いという。
行方不明の通報を受け、11日(火)から警察と消防が捜索に当たったが、72時間経過しても見つからず、現在も発見されていない。
パトリシアさんの夫で、事件発生当時アメリカに残っていたカーク・ムラドさんは、16日(日)夜、成人した子供の1人と共に日本へ飛んだ。
「家族と友人の大きな愛が、この悪夢の中で唯一のなぐさめとなっています」と語ったカーク・ムラドさんは、「私たちは日本にいる友人、シンガポールにいる娘、そしてアメリカにいる家族の間で、なんとかできないかとさまざまな調整を行いました。日本の警察による捜索は3日間で打ち切られてしまったので、我々としては民間の捜索救助会社に依頼するしかないと考えています」と続けた。パトリシアさんとカークさんは、今年で結婚33周年を迎えるという。
パトリシアさんの家族は現在、クラウドファンディングで資金を募っている。このページでは、パトリシアさんが熊野古道の小辺路ルートを北から南へ移動していたことも明らかになっている。