中国の女性曲芸師が、空中でのアクロバットパフォーマンス中に落下し、死亡する事故が起こった。
事故が発生したのは、4月15日(土)のこと。中国安徽(あんき)省宿州市近郊の村に設置された野外ステージでは、曲芸師たちがさまざまなパフォーマンスを披露するショーが開かれていた。
亡くなった女性曲芸師はこの日、ペアを組む夫とともに、クレーンにつながれたロープで体を支え、高所でアクロバットを披露する演技を行っていた。
Chinese acrobat dies after falling to her death during a performance in Suzhou https://t.co/qqLs2FI0bE pic.twitter.com/3eEGwRCprv
— Daily Mail U.K. (@DailyMailUK) April 17, 2023
しかし、夫がロープで体を支えている間、女性が夫の首につかまり足をブラブラさせる場面で、女性の手が離れてしまう。
女性はそのまま、約10メートル下の地面に落下。その後病院に運ばれたものの、死亡が確認された。
地元紙によると、夫妻は長年ペアを組んでパフォーマンスを行っており、「見栄えをよくするために」と、安全ベルトを着けないことが多々あったという。今回も、夫妻は安全ベルトを着用しておらず、万が一落下したときのためのマットも設置されていなかった。
一部では、公演前に夫妻が安全ベルトの着用をめぐって口論をしていたと報じられたが、これに関しては夫が否定した上で、「いまはあらゆることに対処している最中ですので、具体的な情報はお伝えできません」と述べている。
また、今回パフォーマンスを行った集団については、「2021年に、現地の承認を得ずに公演を行ったことがあり、罰金を課された」とも報じられており、現地当局は今回の公演に関しても、承認の有無を含む詳細な調査を行う予定だ。
女性が落下するまでを記録した動画は、すでにネット上で拡散されている。SNSでは、「これまでにも、安全対策を行っていないパフォーマンスを見たことがある」という意見が相次いでおり、規制の強化を求める声が多くあがっている。