マイケル・J・フォックスが俳優引退を決断した背景には、レオナルド・ディカプリオの存在があったようだ。
2020年、「セリフが覚えられなくなった」との理由から、俳優業を引退したマイケル・J・フォックス。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズなどを中心に、80年代に世界的な活躍を見せた彼は、1991年、29歳のときに、パーキンソン病と診断された。
1998年に世間に公表した後も、俳優として仕事を続けていたマイケルだったが、そんな彼の引退を決断させたのは、レオナルド・ディカプリオだったという。
このたび、Empire誌のインタビューに登場したマイケルは、2019年の映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の1シーンについて語った。
この作品には、レオナルド演じる落ち目の俳優が、セリフを思い出せず苦悩するシーンがある。
「彼は楽屋に戻ると、鏡の中の自分に向かって叫んでいたんだ。正気の沙汰ではなかった」と、そのシーンについて説明したマイケルは、「ぼくも鏡を見て思った。『もう、思い出せない。でもいいや。前に進もう』って。とてもおだやかな気持ちだった」とふり返った。
パーキンソン病は、アルツハイマー病に次いで2番目に多い神経変性疾患(※)で、手足が自分の意思でコントロールできなくなったり、徐々に物忘れがひどくなったりする。
(※)脳や脊髄の神経が少しずつ失われていく病気
マイケルはこれまでにも、手足の震えを懸命(けんめい)に抑えながら演技していたことや、手足の動きをコントロールできなくなったことで転倒する機会が増え、体中を骨折したことを明かしていた。
現在Apple TV+では、そんなマイケルの半生を記録したドキュメンタリー『Still:マイケル・J・フォックス・ストーリー』が配信されている。