音楽配信大手のSpotifyが、今年2度目の大幅な人員整理を行うことがわかった。
Spotifyといえば、ヘンリー王子とメーガン妃夫妻と大型契約を結び、メーガン妃が司会を務めるポッドキャスト番組「Archetypes」を配信したことで知られている。この番組には1800万ドル(約25億円)以上もの予算が投じられたが、期待通りの収益をあげられなかったことから、今回の人員削減につながったようだ。
Spotify slashes 200 more jobs after Harry & Meghan audio deal fails to pay off. https://t.co/CUWfVGbKBf pic.twitter.com/0ondNn1TeB
— New York Post (@nypost) June 7, 2023
今年1月には、6000人いる従業員のうち約6%を解雇したと発表したSpotify。今回は、200人の雇用削減を行う予定だという。Spotifyは現在、社内業務の縮小を進めている。
同社のポッドキャスト事業責任者サハール・エルハバジは、ブログ記事内で、「それぞれの番組やクリエイターに最適化したカスタムメイドのアプローチで、世界中の一流ポッドキャスターとのパートナーシップを拡大します」とし、今後クリエイターコミュニティをよりよくサポートしていくと述べた上で、今回の人員削減が「戦略的再編」だと説明している。
メーガン妃のポッドキャスト番組「Archetypes」は、2022年8月から11月まで、全12エピソードが配信された。セリーナ・ウィリアムズやマライア・キャリーがゲスト出演し、何かと話題を集めた同番組だったが、最終話前には人気ランキングで22位まで落ちてしまうなど、苦戦を強いられたようだ。
また、トップ配信者だったジョー・ローガンが番組内で新型コロナワクチンに反対したり、人種差別や反ユダヤ的発言をしたりしたことも大きな痛手となった。
同社は、ポッドキャスト事業に数十億ドルもの投資を行ったにもかかわらず、それに見合った結果を得ることができなかったようだ。
今年2月には、有料会員の数がストリーミングサービスとして初めて2億人を突破したSpotify。今後、ユーザーのポッドキャスト番組への期待はますます大きくなることだろう。