テイラー・スウィフトの原盤権売却騒動で、彼女の父親が大金を手にしていたようだ。
ことの発端は2019年、当時テイラー・スウィフトが所属していたレーベル「ビッグ・マシーン・レーベル・グループ(BMLG)」を実業家のスクーター・ブラウンが、自身の企業「イサカ・ホールディングス」を通じて3億3000万ドル(約465億円)買収。このとき、テイラーのアルバム6枚分の原盤権も、スクーター・ブラウンが同時に獲得した。
一方、テイラーは、自身のアルバムの原盤権が売却されることを「知らなかった」と主張。その後テイラーは、自身の原盤権を再度獲得するため、過去のアルバムを「テイラーズ・ヴァージョン」として再録音する大型プロジェクトを始動させた。
そんな中、音楽系メディアMusic Business Worldwideが、この騒動により、テイラーの父スコット・スウィフトが、1510万ドル(約21億2700万円)もの大金を手にしていたと報じている。スコット・スウィフトは売却騒動当時、BMLGの株主であった。
父親が大金を手にしていた一方で、テイラーの代理人は2019年当時、「取引について、テイラーは一切関与しておらず、何も知らなかった」と主張していた。
なお、原盤権売却前の6月25日、BMLGでは全株主を対象として、非常にきびしい秘密保持契約(NDA)を交わす電話会議が行われている。
代理人によると、スコット・スウィフトはこの電話会議にあえて参加しなかったという。スコットは娘のテイラーに対し、秘密保持契約により情報を隠すということを強要されたくなかったことから、この電話会議に参加しなかったようだ。
代理人は、「テイラーが原盤権を売却されたのを知ったのは、翌朝目が覚めて、ニュース記事を見たときでした。BMLGの創設者であるスコット・ボルチェッタのメールを見る前です。彼(テイラーの父)は、テイラーに事前に電話をかけて知らせておくことをしなかったのです」と、結果的にテイラーの父はテイラー本人には事前に知らせなかったことを明らかにしている。
ある関係者は、株主総会はスクーターへの売却発表のわずか48時間前に開催され、BMLGの創設者のスコット・ボルチェッタが株式の90%を支配していたため、売却は当然の結論であったと付け加えている。また、テイラーの父はBMLGの5人の株主のうちの1人で、約5%の株式を所有していたことが確認されている。