ハリウッド俳優らによる労働組合「映画俳優組合(SAG-AFTRA)」がストライキ決行後も、米HBOのファンタジー・ドラマ「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」は、予定通りシーズン2の撮影を行うことができるようだ。
【動画】「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」第1話 冒頭5分映像
全米の俳優16万人が加入するSAG-AFTRAは、AI対策や賃金アップといった待遇改善などを求め、AMPTP(映画製作者協会)と約1か月に渡り話し合いを重ねてきたが、交渉が決裂。交渉期限であった7月13日、同組合はストライキに突入することを発表した。
これにより、映画やドラマの制作&プロモーションは全て中止に。全米脚本家組合(WAG)によるストライキも一向に終焉が見えないことから、映画の都(みやこ)ハリウッドは“機能不全”に陥ることが予想されるが、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」はその影響を受けることはないようだ。
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米Variety誌が報じたところによると、SAG-AFTRAのストライキに関係なく、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」はイギリスで撮影を続けることが可能だという。その理由は出演者の“出身地”と“加入組合”が関係しているようだ。
実は「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」はほとんどがイギリス出身の俳優であり、彼らはイギリスの労働組合「エクイティ(Equity)」の契約下で働いている。エクイティはSAG-AFTRAと連帯してストライキを行うことが法的に許可されていないため、撮影を続行することができるそうだ。
なお、エクイティは「あらゆる合法的な手段でSAG-AFTRAと組合のメンバーを支援する」と発表。一方で組合員に対してはストライキに参加しないよう呼びかけている。
「イギリスでストライキに参加する(あるいはピケライン※を越えるのを拒否する)パフォーマーが、プロデューサーや関係者から解雇されたり、契約違反で訴えられたりすることに対して保護されることはありません。同じく、エクイティが、誰かにストライキに参加するよう、もしくはピケラインを越えないよう奨励した場合、エクイティ自体が法を破っていることになり、損害賠償や差し止め命令の責任を問われます」
※ストライキなどの際、抗議や要求などを行うための手段。
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