「別れても未練なんてない」という強気な歌詞と中毒性の高いサウンドが世界中で大反響を呼んでいる大型新人メイ・スティーブンスが満を持して来日!tvgrooveは大の親日家であるメイに初来日インタビューを行った。
メイは、イングランド・ケタリング出身の20歳。12歳から曲作りをはじめ、2022年の年末に自身のTikTokアカウントでシェアした「If We Ever Broke Up」の動画がわずか一夜にして大バズリ。TikTokをきっかけに夢をツカんだ新世代のシンガー・ソングライターだ。
@maestephens_ Bringing this one back!💞 #fyp #ifweeverbrokeup #originalmusic #lyrics #newmusic #newsong ♬ original sound – Mae Stephens ♡︎
「If We Ever Broke Up」はここ日本でも異例の大ヒットを記録しており、Billboard JAPAN TikTokチャートでは見事1位を獲得、TikTok上半期トレンド大賞2023「ミュージック部門」でもノミネートされるほどの人気を見せている。
tvgrooveは飛ぶ鳥を落とす勢いのメイにインタビューを実施。大ヒット曲「If We Ever Broke Up」の裏話や、歌手を心ざそうと思ったきっかけ、初めて夢中になった有名人など、ありとあらゆる質問に答えてもらった。
――今回が初来日ということですが、日本はいかがですか?
大好き。もう本当に。信じられないほどカラフルでとても明るくて。 残りの人生を日本で過ごしたいくらいよ!
――もともと日本に抱いていた印象や、日本に来て驚いたことがあれば教えてください。
広告や見たものすべてにキャラクターのようなものがあったの。コカ・コーラの広告にはアザラシのキャラクターがあって本当にかわいかった。すべてが想像していた通り。昨日、日本に着いたんだけど、私の人生で最高の一日だったんじゃないかな。
――リトルトーキョーでサンリオショップを訪れているの動画を拝見しました。サンリオがお好きなのですか?好きなキャラクターはいますか?
@maestephens_ Been wondering what I got up to in LA? 🤔💕 I made you a little Vlog of what I got up to in my downtime over on YouTube! ✨💖 [You can find the link in my bio] #maestephens #japanesetoys #vibe #japan #singertok #funkalicious #traveltok #sanrio #ifweeverbrokeup #losangeles ♬ If We Ever Broke Up – Mae Stephens
そうなの。とってもハマっている。ハローキティしかり全てのキャラクター(のグッズ)を持っていて、本当に夢中なの!お気に入りのキャラクターはマイメロディ。あとシナモロールね。この2キャラクターが大好き。大人になっても子どものように夢中になって楽しめるのはステキなことだと思う。
@maestephens_ Exploring Little Tokyo’s mystery box selection – The sheer amount of Cinnamoroll is insane 💕😱 #sanrio #mysterybox #mysterytoy #maestephens #iwebu #ifweeverbrokeup #cinnamorollsanrio #kuromiandmymelody #japanesetoys ♬ Aesthetic – Tollan Kim
――シナモロールのキャラクターグッズをたくさん買っていたので、そうだと思っていました(笑)
ありがとう(笑)
――12歳の頃から曲を書き始めたということですが、それは何がきっかけだったのでしょうか。
学校では髪型、性別、セクシュアリティ、肌の色など、あらゆることが原因でひどいイジメを受けたの。幼い頃からうつ病に苦しむことになった。それからは、さまざまな趣味を試した。スキー、武道、アート…色々なことに挑戦した。私が幼かった頃、家には代々受け継がれてきた110年の歴史を持つ家宝のピアノがあって、私が12歳のときにそのピアノを譲り受けることになったの。音楽は私にとって最大のセラピーになった。人生の多くの困難な時期、特にうつ病の症状が悪化していた頃、それのおかげで乗り越えることができた。そして、曲を書くことは私を前向きにさせてくれるものの一つだったの。
だけど同時に、子供時代に何度かひどい人間関係を経験した。人に助けを求めたとき、多くの場合、経験不足で失敗してきた。それって学習の過程よね。例えば「男の子はあなたを好きだから叩くんだよ」というような話が出回ったことがあるの。そして私は深く傷ついた歌を書き始めた。「私は12~14歳で子供だけど、このような状況を経験している」ってことを人々に示すための私なりの方法だった。人の目の届かないところで何が起こっているかなんてわからない。私は2~3倍の年上の人が成熟した恋愛をするのと同じような感情的ストレスを感じたかもしれない。そしてこういったことは子供にも起こるということを証明したかったのよ。このような関係は若いティーンエイジャーにも起こるの。現代が進むにつれて、その問題が認められない限り、事態は悪化していく一方だと思う。
そしてその後、私がファンク・ミュージックに移ったとき、アーティストとしてだけでなく、大人として、一人の人間として自分はどんな人間かを理解し始めた。ファンクは自分に自信をもたらす方法になったの。私は自分に自信がある方ではないけれど、ファンクを通して、自分をリスペクトする方法を知り、他人のジャッジを恐れて楽しむことができなかったことを楽しめるようになりはじめた。例えば、ハローキティとかピンク色とか、日本へのアツイ思いとかね。それによって、自己と向き合うようになり、心の平穏を感じるようになった。いまでは自分のスタイルが何なのかがわかっている。
――歌手を心ざそうと思ったきっかけや、デビューに至るまでの経緯もお聞きしたいです。
おもしろいことに、私の両親がきっかけなの。両親はいつも私と私の兄は何が得意かを見つけようとしてくれた。そして兄が自分の得意分野を見つけはじめたとき、私は放課後毎日、何週間も4~5時間ほどピアノを弾いていたの。そしてある日、父と一緒にオオカミと子オオカミについての歌を書いた。ただの小さな曲だったのだけど、父が私に向かって言ってくれた「やっと君の得意なことを見つけたみたいだね」という言葉は一生忘れられないと思う。その瞬間、父は私の目的を見つけてくれたの。
それ以来、父は仕事の合間に業界の分析やソーシャルメディアなど、あらゆることを調べるようになった。私の両親は地球上でもっともサポートしてくれる人で、私に自信がつくよう、さまざまな地域のあらゆる種類のパブや、音楽フェスティバルで演奏するよう促してくれて、私のキーボードを運んだり、私がもっと有名になれるよう助けてくれたりした。私は、これこそが私が残りの人生でやりたいことだと気づいて。パフォーマンスにも情熱を持って取り組んだ。当初はステージ恐怖症だったのだけど、マイクとキーボードが目の前に置かれた瞬間、家に帰ったような気分になったの。これこそ、私がやりたいことだと分かった瞬間だった。そのとき父が私に「長い間、さまざまなことを試してきたけれど、ようやく得意なことを見つけられたね」って言ったの。
――7月2日にサブリナ・カーペンターらと一緒にBLACKPINKがヘッドライナーを務める「ハイドパーク・ブリティッシュ・サマータイム・フェスティバル」に出演しましたね。彼女らと交流しましたか?
実は会えなかったの。バックステージはとてもバタバタしていて、彼女たちは自分たちのショーの準備を、私は自分のショーの準備をしていた。でも本当に、BLACKPINKやサブリナ・カーペンターに心酔した。彼女たちと同じステージに立てただけで、とても光栄。しかも、彼女たちの楽屋からあまり遠くない場所にいることができたし。私にとって本当に大きな日だった。実はずっと出演したかったステージだったの!だから感情的になっちゃった。あの瞬間は私がいつも父と共有していた夢の一つだった。ずっとあのようなステージに立ちたいと思っていて、ようやくその機会を得ることができたの!ホントにホントにすばらしい一日だった。
――デビュー曲「If We Ever Broke Up」が世界中で大反響を呼んでいますが、この歌はそもそも実体験に基づいた歌なのでしょうか?誕生秘話や制作の裏話などあればあわせて教えてください。
【動画】 「If We Ever Broke Up」和訳MV
ええ、私の実体験に基づいている。私は元カレから心理的操作や、脅迫、言葉による暴力、身体的虐待を受けていて、ヒドイ関係だったの。この曲は、誰もが頭の片隅で思っている、自分ならやりかねないことをすべて表したものよ。親から見ればほとんどの子供は“天使”のように見えるし「自分の子供は悪いことなんてしない!」と思っている。
私にとって、元カレの父親に電話して「あなたの息子が私にこんなことをしました」と伝えることは復讐のひとつだと感じたの。とても大変な時期に生まれた曲だけど、同時に自分の力強さを取り戻すことができたし、周りにいる大切な人が支えてくれて、自信を持ってその関係から抜け出すことができた。それがこの曲が持つ、パワフルな側面なの。
【動画】 「If We Ever Broke Up」パロディMV
――この曲を聴いたときの元カレの反応はどうでしたか?
カレは自分だと気づくのにしばらく時間がかかったの(笑)私たちはとっても悪い別れ方をしたし、彼は私が嫌いで、関わりも持ちたくなかったみたい。でも、私にとってそんなことはまったく問題なかったの。むしろそれで幸せだった。カレは、その曲が自分について書かれたものだと知ると、町中をまわって「彼女と付き合っていたんだ。オレの元カノなんだよ」って言いふらしはじめたの。
でも、実際にカレは曲をちゃんと聞いていなくて。それに気がついた人が「ちゃんと曲を聴いたの?」と尋ねたんだけど、まだ聴いていなかったみたいね。そして曲を聴いたとき、彼は「そういうことだったのか」ってハッとしたと思う。私のいまのボーイフレンドは、カレが自慢していることを知って、カレと話したくなったみたい。カレが実際に曲を聴いた瞬間が私にとって最高の復讐の瞬間になったのは確か。(楽曲が)2億5,000万回も再生(※7月11日時点、最新は5億6,000万回)されて、世界中の人々がカレがひどい人間だって気づくんだもん。
――この歌に合わせて踊る「破れハート」ダンスがトレンドになっていますね。日本の人気インフルエンサーや韓国のアイドルも続々と動画を投稿していますが、アジアのエンタメに興味はありますか?
少しだけ触れているつもり。もっと詳しくなりたいと思っている。音楽のほとんどはTikTokから見つけることが多いの。だけど、いまはちょっと変わったTikTokのサイクルにハマっちゃっていて。でも、もっとそういう音楽の世界を探求したいとも思っている。あまり(アジアの音楽を)聴いたことがないのだけど、それって悪いことよね。もっと聴くべきかもしれない。通常、TikTokは新しい音楽を見つけるツールとして使っているの。
☆FIFTY FIFTYと↓↓
@maestephens_ #duet with @Fifty Fifty Official #fiftyvod screaming crying and throwing up over here 🥹 #fiftyfifty #ifweeverbrokeup #iwebu #ifweeverbrokeupidneverbesad ♬ If We Ever Broke Up – Mae Stephens
☆IVE ウォニョン↓↓
@ive.official If we ever broke up 😠🍒 #IVE #아이브 #アイヴ #JANGWONYOUNG #장원영 #ジャンウォニョン #ウォニョン ♬ If We Ever Broke Up – Mae Stephens
――新曲「Mr. Right」をリリースされるそうですが、どういった曲になっていますか?
とってもクールな曲よ。オンラインデートや、その試行錯誤について歌ったものなの。アプリをスワイプして、悪い趣味を持つ人や、あまり好みじゃないドン引きする人にも出会うけれど、最終的に理想の人を見つけるまでのプロセスを描いている。オンラインデートの経験について、コメディ要素を取り入れたとっても楽しい曲なの。他のアーティスト(メーガン・トレイナー)がこの楽曲に参加しているのもクール。本当にすばらしい曲よ。私は大好き。
【動画】Mae Stephens, Meghan Trainor – Mr Right(Lyric Video)
――初めて夢中になった有名人は誰ですか?
ふふ(笑) …「ストレンジャー・シングス 未知の世界」(海外ドラマ)のフィン・ウルフハードね。マイク役の。
――ハリー・スタイルズがお好きだという情報を耳にしたのですが・・?
ええ、そうよ(笑)クロップドトップを着こなせる男はステキよね。ハリーは、ワン・ダイレクション時代から大好きだけど、いまはもっともっと好き。
――日本のファン(TVGrooveの読者)にメッセージをください。
たくさんのサポート、そしてこれまでにしてくれたすべてに本当に感謝しています。楽曲をストリーミングしてくれ、そして曲に合わせて踊って楽しんでくれた人たちからのサポートなしでは、私はここにいることができなかった。ここにいられることが本当にうれしいし、この機会を与えてくれたみんなに感謝しています。次のシングルも楽しんでもらえることを願っています。
(インタビューおわり)
Mae Stephens, Meghan Trainor – 「Mr Right」/メイ・スティーブンス、メーガン・トレイナー「ミスター・ライト」
2023年8月4日(金)リリース
☆試聴・購入はこちら:https://umj.lnk.to/MSMT_MR
【プロフィール】
2003年3月23日生まれのシンガー・ソングライター。イングランドのノーサンプトンシャーにあるケタリング出身。自身の音楽性はフレディ・マーキュリーやシグリッドといったアーティストから影響を受けていると公言している。2020年3月にデビュー・シングル「I Want You To Be Here」、そして翌4月に「Devil Eyes」の2曲を本名のAnna Mae Kelly名義で2か月連続自主リリースし、アーティスト活動を本格的に開始。2023年2月10日にメジャー・レーベル移籍後にシングル「If We Ever Broke Up」をデビュー曲としてリリース。同曲はメジャー・デビュー・シングルにして瞬く間に全英シングル・チャートTOP20入りをはたすほどの成功を収め、さらに日本のTikTok上半期トレンド大賞2023「ミュージック部門」にノミネート。アーティスト活動に専念する前は、イギリスのスーパーマーケットのアズダで働いていた。
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