悪名高い連続殺人犯ジェフリー・ダーマーを描いたネットフリックスの「ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語」。エミー賞ではエヴァン・ピーターズの主演男優賞ノミネートを含む、13部門にノミネートされたことでも話題となっている本作だが、エディターが編集したシーンについて明かしている。
エディターのステファニー・フィロは、自身の仕事について、特に連続殺人犯をロマンチックに描いていると以前から批判されていた同ドラマについて、Variety誌に語った。
彼女が特に指摘したのは、エピソード4で、彼が軍隊から帰って両親とクリスマスディナーを食べるシーンだ。「以前は1つのシーンとして流されていたのですが、家族の絆が重すぎると感じたのです」と彼女は語った。ステファニーによると、このシーンは編集され、他のフラッシュバック・シーンが挿入された。「彼が今までしてきた奇妙なことをインターカットして見ることで、ただ両親と過ごしている男ではなく、起こっている恐ろしい出来事を文脈を与えることができた」と彼女は言う。
彼女はまた、エピソード8の被害者声明が読み上げられる別のシーンについても語り、被害者の家族に敬意を払う責任があると感じたと語った。
「ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語」は、「アメリカン・ホラー・ストーリー」のクリエイター、ライアン・マーフィーによるシリーズ。2022年9月にストリーミング配信に登場した際、ダーマーの犠牲者の遺族が、ダーマーの行動とその後の裁判をドラマ化したことを非難し、物議を醸していた。
本作は多くの注目を浴び、「第80回ゴールデン・グローブ賞」ではエヴァン・ピーターズが見事主演男優賞を受賞。これに対し遺族が、「私たちの悲劇を利用して金儲けをする人がいるのは残念なことです。被害者のことは一ミリも見ていない。私たちは毎日このような感情を経験するのです」と、その悲しい思いを訴えかけていた。