ジョニー・デップの元妻アンバー・ハードに対する名誉毀損裁判を題材にしたNetflix(ネットフリックス)のドキュメンタリー番組「デップvsハード」が、Netflixの英語版TVチャートのトップ10で1位を獲得した。
8月16日からNetflixで配信開始となった「デップvsハード」は、俳優夫婦だったジョニー・デップとアンバー・ハードの泥沼化した裁判をドキュメンタリーにした、3話構成のシリーズ。米Variety誌によると、8月14日から20日の視聴期間中、このシリーズは1,620万回の総視聴数を獲得し、8月10日の初放送で720万ビューを記録した「ペイン・キラー」を押しのけて1位となった。
ハードがデップからのDV被害を「ワシントン・ポスト」紙の記事で訴え、デップがそれを事実無根であるとして名誉毀損裁判を起こし、それに対してハードも逆提訴したことで始まった泥沼裁判は、デップの知名度もあって世界中の注目を集めた。
この裁判は最終的にハードの主張する性的暴力と家庭内虐待が虚偽と判断され、デップが勝訴。その後両者が再審請求を行っていたものの、2022年12月に和解。和解金100万ドルは複数の団体に寄付すると公表されている。
今回のドキュメンタリーでは、実際の裁判の映像を中心に「試される真実」「ネットの狂騒」「飛び交う判決」という3話に分割され、2人の証言が関連するトピックごとに編集されて流れがわかりやすくなっている。
それだけでなく、裁判所に集まったファンやメディアの様子や、TikTokやYouTubeでこの裁判が広く取り上げられ社会現象になっていった様子まで、この裁判を取り巻くさまざまな事実・現象が映像と音声をまじえて描かれている。
大いに話題になった裁判の流れを簡単に理解したいなら、Netflixでこの番組を観ることをおすすめしたい。
「デップvsハード」はNetflixにて配信中。
【動画】「デップvsハード」US版予告編
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。