リリー=ローズ・デップ主演のHBO Maxのドラマシリーズ「THE IDOL/ジ・アイドル」について、シーズン2が放送されないことが判明した。
「THE IDOL/ジ・アイドル」はリリー=ローズ・デップ(24)主演のドラマシリーズで、日本ではU-NEXTにて配信中。Page Sixによると、今作のシーズン2は放送されないそうだ。
HBOの担当者は「『THE IDOL』はHBOのオリジナル番組の中でももっとも挑発的な番組のひとつであり、視聴者の強い反応には満足しています」と作品を評価しながらも、「熟考を重ねた結果、HBOとクリエイター、プロデューサーはシーズン2の制作を断念しました。クリエイター、キャスト、スタッフによるすばらしい作品に感謝しています」と、関係者に感謝を述べつつシーズン1で終了ですることを発表した。
デップやザ・ウィークエンドことエイベル・テスフェイが主演し、「ユーフォリア」のサム・レヴィンソン監督と共同制作したこの妖艶なドラマでは、デップ演じるポップスターが、テスフェイ演じるカルト指導者の魔の手にかかる。
今作はエイミー・サイメッツ監督の降板によってエピソード数が6話から5話に減ったり、テスフェイとの共演について番組関係者らが「繰り返したくない経験だった」「彼はエゴマニアック(※)だ」と語ったり、さらにデップがテスフェイが「ゾーンに入っている」ときは彼を「避けていた」と明かしたりと、さまざまな話題を生んできた。
※エゴマニアック:異常に自己中心的で、うぬぼれ屋という意味
それに加え、今作はワイルドなセックスシーンやヌードシーンによって悪名高い評価を残している。
ローリング・ストーン誌の取材では、制作関係者がカオスといえる撮影環境を明かし、この番組について「拷問ポルノ」や「レイプ・ファンタジー」などと過激な呼び方をしていた。さらにBritish GQ誌が、この番組に「史上最悪のセックスシーン」が含まれていると批評したりと、なかなかお騒がせな番組であった。
とはいえHBO Maxの関係者は月曜日に、「視聴者がHBOのオリジナル番組に求めているのは『境界を押し広げるようなコンテンツ』であり、「THE IDOL」はその面で確実に成果を上げました。今作はこの夏で一番話題になった番組のひとつであり、時代の流れに確固たる地位を築きました」と、続編は作られないにせよ、「THE IDOL」が確かな実績を残したことに満足しているようだ。
Page Sixによると、関係者はシーズン2が制作されるチャンスが完全になくなったわけではなく、シーズン2を制作しないという判断が下ったのもつい最近のことだと明かしているそう。
続編の道は断たれてしまった可能性が高そうだが、今後の続報には期待しておきたいところだ。
「THE IDOL/ジ・アイドル」はU-NEXTで配信中。
U-NEXTにて独占配信中![PR]
【動画】「THE IDOL/ジ・アイドル」予告編
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。