2019年公開の映画『イエスタデイ』に女優アナ・デ・アルマスが出演していなかったことをめぐり、2人のファンがユニバーサル・スタジオを相手取って集団訴訟を起こしていたが、新たな報道によると、判事がこれを棄却した。
『イエスタデイ』は、ザ・ビートルズの音楽が存在しない架空の世界が舞台。その中で唯一ザ・ビートルズの音楽のすばらしさを知る主人公ジャック(演:ヒメーシュ・パテル)が、ミュージシャンとして活躍していくファンタジー・コメディ。
撮影の段階では、アナ・デ・アルマスはジャックのロマンスの相手として起用されていた。しかし、脚本家のリチャード・カーティスは、アナのキャラクターがリリー・ジェームズ演じるエリーに影響を及ぼすことにファンが怒るだろうと、彼女の役をカットした。それにもかかわらず、予告編にはアナの姿があった。
これに対し、ファン2人(ポール・マイケル・ローザ氏とコーナー・ウォルフ氏)は昨年1月、スタジオが映画の予告編にアナを登場させ、後に彼女のシーンを編集することによって、詐欺的に自分たちを欺いたと主張した。ハリウッド・レポーター紙によると、彼らはユニバーサルを虚偽広告、不当利得、不正競争違反で訴えた。
ローザ氏とウォルフ氏は、2022年1月にアマゾン・プライムでレンタル料3.99ドルを使い、アナの出演シーンを見たかったと語った。ウォルフ氏はその後、アナが登場するシーンを見るために別バージョンを探し、グーグル・プレイ経由で映画のディレクターズ・カットをレンタルしたという。
そして今年8月28日月曜日、裁判官は、ユニバーサル・スタジオは原告を誤解させて映画を購入させたわけではないと述べ、訴訟を棄却。
判事は法的文書の中で、ユニバーサルは、ウォルフ氏がアナを見ようと思い、何度もお金を払ってこの映画を見るように仕向ける声明を発表していないと述べた。
またスタジオは原告に対し、グーグル・プレイでアクセスした『イエスタデイ』のバージョンは、アマゾン・プライムで見た映画とは別のバージョンであると誤解させるようなことはしていないと述べた。