「THE LAST OF US」の共同プロデューサーが、スピンオフ作品の制作可能性について言及した。
HBOがビデオゲームを実写ドラマシリーズ化した「THE LAST OF US」は、そのクオリティの高さから高い評価を獲得し、大きな話題を呼んだ。
さらに、すでに制作が発表されているシーズン2により、物語はさらに広がりを見せるだろう。
ただ、原作ゲームにおける広大な世界観を考えれば、現時点ではまだ物語の「さわり」を少し描いているだけでしかないともいえる。さらにゲームの世界観を深掘りしてほしいと考えているファンも多いのが現状だ。
しかし、ジョエル(ペドロ・パスカル)とエリー(ベラ・ラムジー)の物語を描くメインストーリー以外に、世界をさらに拡大するようなスピンオフ作品の制作などの話が出たことは過去にない。
共同プロデューサーのクレイグ・メイジンとニール・ドラックマンはジョエルとエリーの物語だけで複数のシーズンにまたがる可能性があると以前語っており、他のキャラクターを中心に据える物語を並行して進めることはまだしていない様子だ。
The Wrap誌のインタビューで、メイジンは「我々は(ジョエルとエリーの)メインストーリーを語ることに集中しているだけだよ。他のキャラクターやゲームの世界観を活かした他の番組の構想に反対しているわけではない」と、スピンオフに反対しているわけではなく、メインの物語に集中すべきだと考えているスタンスを強調している。
メイジンは「『THE LAST OF US』を今後どれだけ作っていけるかは分からない。このような番組はとても規模が大きくて、僕に残されている貴重な時間をこの物語のために燃やしているような状況だから。でも、原則的には(今作に関わり続けることを)問題だとは思っていないよ。ニール(・ドラックマン)もきっと興味を持ち続けてくれると思うしね」と自身のエネルギーをかなり今作に取られている現状を見つめながら、比較的前向きなスタンスは示している。
続けてメイジンは「もし(スピンオフを作ることが)何か意味のなすことなら、それを実行しない理由はないよ」「もし(スピンオフを)作ることになるなら、我々が今このメインシリーズに注いでいるのと同じように、細心の注意・敬意・愛情をもって作られてほしいというのが、何よりの願いだ」と、あくまで制作に意義があり、そこに愛情と敬意が払えるのであれば、迷わずスピンオフにも取り組む姿勢を見せた。
「THE LAST OF US」の舞台は、現代文明の滅亡から20年後の世界。経験豊富なサバイバーであるジョエル(ペドロ・パスカル)は、14歳の少女エリー(ベラ・ラムジー)を隔離地帯から脱出させるために雇われる。最初は小さな仕事から始まったその任務は、やがて残酷で悲痛な旅に変わっていき、2人は生き残るために互いを頼りにアメリカを横断しなければならなくなる。
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フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。