Netflix(ネットフリックス)で配信され大ヒットしたドラマ「ウェンズデー」シーズン2から、ゼイヴィア役のパーシー・ハインズ・ホワイトが降板することが報じられた。理由はパーシーが性的暴行の加害者として告発されたことだ。
「ウェンズデー」は、『アダムス・ファミリー』シリーズに登場する同名の人気キャラを主人公とするスピンオフドラマ。降板が報じられたパーシーは、ウェンズデーの同級生であるゼイヴィアという主要人物を演じ、人気が急上昇していた。
しかし9月5日のDaily Mail紙によると、パーシーがトロントのパーティで女性に性的暴行を加えたと訴えられたことが原因で、「ウェンズデー」から降板させられたと彼に親しい関係者が語ったようだ。
暴行に関する告発があったのは1月18日。その投稿はすでに削除されているが、投稿者の主張によると、パーシーは女性を酔わせてセックスする目的でパーティーを主催、実際に投稿者は性的暴行を受けたとしている。
しかしDaily Mailの取材に応じた関係者は「パーシーはすばらしい若者。それが真実です」「X(旧ツイッター)で主張され、追跡調査も立証もなかった嘘の告発に、パーシーは一切関わっていません」「パーシーは礼儀正しく才能のある俳優。尊敬に値する真のプロフェッショナルです。クルーやファンも含め、誰に対しても礼儀正しく、ほとんどの関係者が当然のように彼に敬意をもって接しています」とパーシーの性的暴行疑惑は根拠のないウソだと主張、「ウソのウワサでNetflixが彼を降板させるなんて恥ずべき判断だ。間違っている」とNetflixへの怒りを示している。
パーシー本人と彼の両親も疑惑を強く否定しており、パーシーは6月7日にインスタグラムに投稿したストーリーにおいて、告発を『誤報キャンペーン』だと批判している。
そのストーリーでは、「やあみんな。はっきりさせておきたいことがあるんだ。今年の初め、会ったこともない誰かがネット上で、僕に関する誤報キャンペーンを始めた。そのせいで僕の家族はネットにさらされ、友人たちは殺害予告を受けた」と告発による被害を書き出した。
パーシーは続けて「未成年の頃の僕の写真を使われ、僕の人物像を憎悪の対象になるように紹介された。本人に許可を取った上でここに書くけど、友人のジェーンが被害者とする誤報が広まったんだ。ジェーンは否定したのに無視された」と周囲も巻き込まれた告発の影響を説明している。
「あのウワサはウソだ。僕が偏見に満ちた人間であるとか、人々の安全をないがしろにした犯罪者であるといった描写は受け入れられない。このような根拠のない有害な主張は、被害者に対する不信感を生みかねない。このような誤報が人々を動揺させていることを知って、とても心を痛めているよ」とウワサを批判した上で、「僕の味方でいてくれて、事実の共有に協力してくれた人たちには本当に感謝している。お願いだから家族、友人、同僚への嫌がらせはやめてほしい」と切実な願いをつづっていた。
疑惑がウソであるなら、パーシーがゼイヴィアとして戻って来られなくなるのは彼と関係者、そしてファンにとって悲しいニュースになる。
しかしNetflixは、現在ハリウッドで起きているストライキのため、キャスティングは決定していないと主張している。
パーシーが降板するのかどうか、そして告発は真実か嘘か、今後の正式な発表や続報を追っていきたい。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。