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【音楽業界に衝撃】AIがドレイク&ザ・ウィークエンドの声を模倣して歌った曲がグラミー賞のノミネート対象に!? レコーディング・アカデミーCEOが「資格がある」と発言

音楽業界に衝撃を走らせているゴーストライター(@ghostwriter977 / TikTok) MUSIC/ARTISTS
音楽業界に衝撃を走らせているゴーストライター(@ghostwriter977 / TikTok)

匿名アーティストのゴーストライターが、現実でないボーカルによる歌曲でグラミー賞にノミネートされる可能性が出てきた。ゴーストライターがドレイクザ・ウィークエンド声を模倣してAI生成した楽曲「Heart on My Sleeve」が来年のグラミー賞に応募されたことを、ゴーストライターの代理人がニューヨーク・タイムズ紙に認めている。

この楽曲は最優秀ラップ・ソング賞と年間最優秀楽曲賞に応募されている。

9月5日、レコーディング・アカデミーのCEOであるハーヴェイ・メイソン・ジュニアはニューヨーク・タイムズ紙に「(AIが使用されていても)問題ない」と語り、「クリエイティブな面に関しては人間によって書かれたものなので、確実に資格はあります」と人間が関与していることを根拠に応募資格を認めている。

この部門は、演奏家ではなく作詞家に授与されるもの。この曲の場合、作詞はゴーストライター、演奏はAIということになる。

4月に公開された“Heart on My Sleeve”はSpotifyで60万回以上、YouTubeで27万5000回以上再生された後、ストリーミング・サービスから削除された。

ユニバーサル・ミュージック・グループは9月6日のBillboardへの声明の中で、「この一件はプラットフォームにはアーティストの権利を害するような形でのサービスの利用を防ぐ法的・倫理的責任があることを示す例になっている」と述べ、この楽曲とAIの利用を糾弾した。

グラミー賞のCEOは、「あの楽曲を聴いてすぐに、アカデミーの立場からだけでなく、音楽コミュニティ・音楽業界の立場からもこの問題に取り組まなければならなくなると思いました」「AIがとても創造的でクールで、時代の流行にも適応しているのを目にし始めた人々はすぐに、『よし、これは創造性にどう影響を及ぼし、どんな収益につながるだろう』と考え始めるはずです」と危機感を示している。

今年初め、レコーディング・アカデミーはビルボードを通じて、AIに関するプロトコル(議定書)を発表している。

プロトコルには「グラミー賞の選考、ノミネート、受賞の対象となるのは、人間のクリエイターだけである。作者に人間を含まない作品は、いかなる部門においても受賞資格を認めない。アカデミーは、アカデミーの独自の裁量により、作品がその部門に関連する部分において、意義のある人間の活動がごくわずかだと判断した場合、特定の部門の作品を失格とすることができる」とある。

つまり作詞の部門であれば「作詞にどれくらい人間が関わっているかどうか」が判断基準になるということになる。冒頭に引用した発表によれば、今回の楽曲についてはゴーストライター(人間)が作詞を行っているため応募資格は認められているということだろう。

ゴーストライターは昨日9月6日、今度はトラヴィス・スコット21サヴェージをマネしたAI生成の新曲「Whiplash」を発表している。

@ghostwriter977♬ WHIPLASH by ghostwriter presave in bio – ghostwriter977

今後のゴーストライター、そしてAI生成楽曲がどのように扱われていくのかに注目だ。

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