この記事は、本日公開の映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』の重要なネタバレを含みます。ご注意ください。
本日公開となる、『ジョン・ウィック』シリーズ4作目にして最新作『ジョン・ウィック:コンセクエンス』について、キアヌ・リーブスがある展開を望んでいたことが判明した。
【動画】『ジョン・ウィック:コンセクエンス』予告編 9月22日から公開中
Collider誌によるベイジル・イヴァニク(『ジョン・ウィック』シリーズのプロデューサー)のインタビューによると、キアヌ・リーブスは『ジョン・ウィック:コンセクエンス』のラストで彼が演じるジョン・ウィックを殺してほしいと、制作チームに懇願したという。
毎度激しすぎるアクションをこなしている『ジョン・ウィック』作品の撮影後であれば、キアヌがもう終わりたいと思うのも当然かもしれない。しかし製作陣は、彼の要望に100%応えたわけではなかったようだ。
イヴァニクは「2作目、3作目、4作目と、映画を撮り終えるたびにキアヌは疲れ果て、肉体的にも精神的にもボロボロになるんだ」「最後はいつも、『もう二度とこんなことできない』って感じで、僕らもそう思うよ」「彼はいつも限界になるまで全力で打ち込んでくれるから、抜けがらになってしまうんだろうね。『今回の映画の最後に僕(が演じるジョン・ウィック)を殺してくれ』という感じだった」と、ストイックなキアヌだからこそ疲れ果て、ついにジョン・ウィックが殺される願望すら持ち始めたと明かす。
しかしイヴァニクは「僕たちは、『10%の希望を残しておこう』という感じだったね」と笑う。ジョン・ウィックが100%死んでしまったという展開はプロデューサーとしては避けたかったのだろう。
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は、決闘に参加したジョンが死亡したと解釈できる形で幕を閉じた。彼は決闘の第3ラウンドでケインに撃たれ、亡き妻ヘレンの幻影を見ながら寺院の階段で命を落としたかのように描かれている。そして映画は、ウィンストン(イアン・マクシェーン)とバワリー・キング(ローレンス・フィッシュバーン)がジョンの墓石を訪れるラストシーンに切り替わる。
今年初めのEmpire誌とのインタビューで、チャド・スタエルスキ監督は、完成版より具体的な結末も撮影しており、テストプレイではそのバージョンも上映されたことを明かしていた。そのバージョンでは、ジョン・ウィックが決闘後も生存していることに疑問の余地がなかったのだ。
スタエルスキ監督は、「我々は異なるエンディングも用意していた」「(そのエンディングでは)彼がまだ生きていることが明らかだった。テスト上映を観た観客が、あいまいな結末の方を好んだんだよ」とテスト上映の結果も影響し、結末でジョンの生存を明確にしなかったというプロセスを明かしている。
監督が明かしたそんなエピソードもあり、(疲れたキアヌの願いもむなしく)多くの映画ファンは『ジョン・ウィック』5作目が製作される可能性もあると予想しているようだ。
ちなみにキアヌはEntertainment Weekly誌のインタビューで続編の製作について聞かれ、「どうだろう。『絶対にないとは言い切れない』と言うべきなんだろうね」とやはり可能性がゼロではないことを語っている。
キアヌは「ただ、チャド・スタエルスキ(監督)がやらないなら僕もやらないつもりだよ。どんな続編になるかわからないけど、ジョン・ウィックには平和を見つけてほしいと僕自身感じているんだ」と、スタエルスキ監督への信頼と、ジョンにとって平穏なエンディングがほしいという願いを語っていた。
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は本日より日本公開。
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』作品情報
■監督:チャド・スタエルスキ
■出演:キアヌ・リーブス、ドニー・イェン、ビル・スカルスガルド、ローレンス・フィッシュバーン、真田広之、リナ・サワヤマ、シャミア・アンダーソン、イアン・マクシェーン
■公式サイト:http://johnwick.jp/
■公式Twitter:https://twitter.com/johnwickjp
■公式Instagram:https://www.instagram.com/johnwick_jp/
■公式Facebook:https://www.facebook.com/johnwick.jp/
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。