11月から配信となる「ザ・クラウン」シーズン6にダイアナ妃の亡霊が登場する件について論争が起きている。
「ザ・クラウン」待望のシーズン6(パート1)が11月16日からNetflix(ネットフリックス)で配信開始。まだ配信まで時間があるが、ネット上ではすでにある論争が起きている。その理由は、シーズン6にダイアナ妃の“亡霊ゴースト”が登場するシーンがあるとするテレグラフ紙の報道だ。
テレグラフ誌によると、シーズン6では亡きダイアナ妃の霊が、彼女の死後数日くらいの時期に、チャールズ皇太子(当時)およびエリザベス女王に語りかける様子が描かれるという。
同誌によればダイアナ妃は、パリの死体安置所で泣き崩れたチャールズ皇太子に話しかけるようで「病院ではありがとう。とても生々しく傷ついて…そしてハンサムだった。その思い出は忘れずに持っていくわ」 といった感謝の言葉を残すという。
一方デイリー・メール誌によれば、彼女は「私はあなたをとても愛していた。とても深く、そしてとても痛々しく。でもそれも終わり。私がいなくなれば、みんな楽になるわ」と自分の亡き後について安心したような言葉もつぶやくそうだ。
さらにテレグラフ誌は、ダイアナ妃の亡霊がエリザベス女王の手を取り、「誰もが記憶するとおり、あなたは英国人であることの意味を私たちに教えてきました。もしかしたら、あなた自身も学ぶ準備ができたと世に示すときが来たのかもしれませんね」と女王に諭すようなシーンもあると報じている。
この件に対する反応は当然ながら最高とはいえず、ネットでも物議を醸しているが、テレグラフ誌の取材に応じたNetflixの関係者はこの件について擁護する姿勢を見せている。
関係者は「ダイアナ妃の亡き後、チャールズ皇太子とエリザベス女王それぞれに、亡き妃との関係を振り返る内なる対話のシーンが用意されており、その一部としてダイアナ妃が登場します。それらの繊細で思慮深い想像上の会話は、家族の中心を襲った痛ましく衝撃的な惨劇のあとに感じられた深い感情を生き生きと伝えるものなのです」とそのシーンが必要な理由を説明した。
一方で、王室がどう感じているかについては、デイリー・メール誌が関係者の言葉を報じている。
関係者は「家族のメンバーにとって深く辛い記憶が、センセーショナリズムに昇華された」とコメント。辛い出来事にとってこの演出が救いになっているとも取れる言葉を残しており、少なくとも王室は否定的ではないようだ。
「ザ・クラウン」シーズン6は11月16日からNetflixにて配信開始。
【動画】「ザ・クラウン」シーズン6予告編
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。