楽曲「Every Second」がグローバル・ヒット中の日系シンガー・ソングライター ミイナ・オカべ(Mina Okabe)が、野外フェス「Local Green Festival’23」に出演するため来日。tvgrooveは、日本の地で初のライブ・パフォーマンスを行った彼女に単独インタビューを実施した。
【動画】Mina Okabe – Every Second
デンマーク人の父親と日本人の母親を持つミイナは2001年生まれの22歳。コペンハーゲンを拠点に活動する彼女は、2021年に発表した「Every Second」が、SNS上で爆発的ヒットを記録。心地良い歌声とドリーミーなメロディにあわせて「願ってる。二人が変わらないように/たまらなく嬉しくなるのは、あなたがためらいも迷いもせず/気持ちを伝えてくれる時、本当に嬉しくなる」と、相手を愛する気持ちを素直に歌った同曲は、これまでに330万本以上のインスタグラムのリールが作成されたほか、日本をはじめ各国の著名アーティストやインフルエンサーがカバーするなど、世界中でトレンドとなっている。
tvgrooveは、今回が2度目の公式来日となるミイナにインタビューを実施。「Every Second」の誕生秘話や、さまざまな地を転々としてきた彼女ならではの音楽ルーツ、アジアのエンターテインメントについてなど、さまざま質問に答えてもらった。
――今回が2度目の公式来日ですが日本はどうですか?どこかへ行ったり何か買ったりしましたか?
母親が日本人だから、幼い頃からほぼ毎年、日本には来ているの。音楽(仕事)で日本に来るのは今回が2度目なんだけど、夢が叶った気分よ。私はずっと仕事で日本に来たかったから、今回こうして来られてとても興奮してる。だけど、日本にはたくさん来ていて、ここには家族や友人もいるの。
とっても楽しくしているけれど、プロモーションやフェス、インタビューでとても忙しくて、東京を歩きまわる時間がまだあまりなくて。食べ物はたくさん食べたけどね。(今回が初来日となる)バンドメンバーにも日本にずっと来てもらいたかったの。彼らを案内できることや日本の物を食べてもらえることにもワクワクしている。お寿司と焼き鳥は食べたわ。
私が日本に来るといつも最初にやることは、まずコンビニに行って、おにぎりと日本のお菓子を買うこと。日本の飲み物とか、すべてほしくなっちゃう。だから「セブン‐イレブン」にはよく行っているわ。
――日本にルーツがあるミイナさんですが、最近覚えた日本語はありますか?
好きな日本語のひとつは「なつかしい」ね。実はたくさん使っている。英語で直訳するのにふさわしい言葉がないように感じるの。最近は「よろしくお願いします」という言葉を覚えたわ。今まで使ったことがなかったの。フォーマルな感じの言葉だしね。おばあちゃんに会うときは「こんにちは!会えてうれしい!」って言うし。だから、(仕事の場面で)誰かに会うときの言葉を学んだのよ。
――幼い頃はお母さんの影響で日本の歌を聴いていらっしゃったとお伺いしました。どんな
日本の歌を聴いて育ったのでしょうか。
子ども時代を思い出させてくれる曲は、レミオロメンの「粉雪」や、宇多田ヒカルの「Automatic」や「First Love」ね。それと最近、母親がaikoの「カブトムシ」を教えてくれたの。とってもかわいい曲よね。ほかにももっと教えてもらったけれど、やっぱり(子供時代に聴いた)これらの曲は子ども時代をたくさん思い出させてくれる。とても「なつかしい」気分になるわ。
――歌手を志したきっかけを教えてください。
音楽はずっと私にとって大切なもので、常に私の人生の大部分を占めてきた。だから、これといった瞬間があったわけじゃくて、愛するものとしてずっとそばにあったの。いつも楽器を演奏したり、歌ってきたりしてきたしね。
――影響を受けたアーティストがいれば教えてください。
これまで、たくさんの様々な種類の音楽を聴いてきたの。だから、私の音楽作りにインスピレーションを与えた特定のアーティストや特定のジャンルっていうのはないかな。成長過程で聞いたものが私の音楽のテイストやスタイルを形作ってきたと思う。それと様々な国で生活し、それらの場所で人気の音楽をたくさん聴いてきたことも影響しているんじゃないかな。
ロンドンやニューヨークに住んでいたときは、ザ・キュアーやオアシスを聴いてきたし、それからフィリピンに住んでいたときはたくさんポップ・ミュージックを聴いた。そしてデンマークに移ったのはティーンエイジャーの後期だったから、自分自身の音楽を見つけ始めて、ソウルやジャズ、ポップ、さまざまな要素が入ったものを聴いたわ。だから私は色々な種類の音楽から影響を受けていると思う。
――ミイナさんといえばやはり、SNS上でバズった「Every Second」が有名ですが、この曲
の誕生秘話や、制作時の裏話などあれば教えてください。
この曲を作ったとき、実はアルバムを仕上げる段階にあって、私はプロデューサ―と一緒に前から作り始めていた曲を完成させる予定でスタジオに行っていたの。だけど、私はその時点でまだ新しい音楽を作りたくて。レーベル側は私が曲を仕上げるとばかり思ってたけれど、私はその日、新しい曲を作ると決めていた。それが「Every Second」だったの。
その曲を作ってすぐに、この曲はアルバムに入っている音楽とは違うって感じたの。歌詞は何度も変更になった。リズムがとてもユニークだったから、歌詞にとても時間を要した。他の曲と違って、歌い方もユニークだったしね。そのメロディにとてもワクワクしていたから、いい感じの歌詞にしたくて、作るのにとても時間がかかったわ。
――歌詞も印象的ですが、実体験に基づいているのでしょうか。
ええ、私のすべての歌詞は、常に個人的な経験や思考、感情、意見がベースになっている。いつも個人的なものなの。私が気に入っているアーティストの多くも個人的な経験に基づいて音楽を作っているように感じる。
曲やアーティストが気に入るのはそれに引き寄せられているからじゃないかって思うの。だから、歌詞の中では自分に正直であることも重要だと感じている。
――「Every Second」といえば、ITZY リュジンさんのカバーも話題となりましたが、ご覧
になりましたか?
ええ、見たわ!とっても興奮したし、信じられなかった。彼女(リュジン)には、とっても優しくて熱心なファンがたくさんいて、彼らがそのビデオを私に送ってくれたの。彼らと交流ができてとってもうれしかった。私は彼女がカバーしてくれたことにとっても興奮していたからね。
【動画】韓国の人気ガールズグループ ITZY リュジンによるカバー
私の友人もたくさん連絡をくれて、一緒に大騒ぎした。本当に本当にクールな瞬間だった。彼女がビデオを作ってくれたこともうれしかった。彼女はビデオの冒頭でこの曲が個人的に好きで、曲も自分が選んだと説明していたから。彼女が「自分で選んだ曲」と言ってくれたことは、私にとってとても意味のあることだったの。
――アジアのエンタメもお好きだったりしますか?
K-POPについての話になっちゃうけれど、とても興味深いし、とてもクールだと思う。他の言語の曲が音楽の世界や国際的なメインストリームで人気を得ることができるのはとてもすばらしいことよね。本当にクールなことだと思う。スペイン語の音楽にも当てはまるけど、たとえ人々が言葉を理解できなかったとしても、みんながその曲を好きだというのは確かな事実だし、すばらしいことよね。
コペンハーゲンで開催されたBLACKPINKのコンサートに行ったんだけど、とっても感動した。すべてがとても調和していてプロフェッショナルだった。彼女たちはダンスも歌もできるし、観客と交流するというやり方はとても印象的だった。
――9月6日にデビュー・アルバム「Better Days」がCD形式でリリースされましたね。今回のアルバムで特に思い入れのある曲がありましたら教えてください。
うーん。私にとってはすべての曲が大切なのよね。これらの音楽をいつも聴いてはシェアしたいと思ってワクワクしている。でも私にとって、もっとも意味のある曲を一つ選ぶなら、「Let Me Down」ね。アルバムの最後に収録された曲よ。
(この曲は)自分の部屋にこもって完全にひとりの状態でピアノを使って書いたの。高校生のときにね。音楽をリリースし始める前、レーベルに会う前よ。そのときは音楽をリリースし、ライブをし、自分が今していることを夢見ていた。だからこの曲を聴くたびに、夢に向かってがんばっていた時期を思い出すの。ただ部屋で音楽を作っていた頃にね。だから「Let Me Down」は私にとってたくさんの意味がある曲。それがこの曲を選んだ理由よ。
【動画】Mina Okabe – Let Me Down
――日本のファンにメッセージを頂けますか。
こんにちは。ミイナ・オカベです!いま日本にいられてとっても興奮しています。日本のリスナーに会えることもうれしいです。さらに多くのみなさんにお会いできることを願っています。そしてまたすぐに戻ってきて、いくつかショーができると良いなと思っています。応援ありがとうございます。
(インタビューおわり)
【動画】ミイナ・オカベ「Flashback feat. Daichi Yamamoto」MV ※10月23日(月)22:00にプレミア公開(予定)
リリース情報
ミイナ・オカべ
◎New Album「ベター・デイズ 」日本盤
試聴・購入:https://umj.lnk.to/MO_BetterDaysJP
UICO-1331 / 2,500円(税抜)
◎「Flashback EP」
2023年11月10日(金)CD&デジタル・リリース
1,980円(税込)/UICO-1335/歌詞・対訳付
<トラックリスト>
1. Flashback feat. Daichi Yamamoto
2. Rain/レイン
3. Waiting Is A Waste/ウェイティング・イズ・ア・ウェイスト
4. Take It Further/テイク・イット・ファーザー
5. Talk To Me/トーク・トゥー・ミー
6. Every Second/エヴリー・セカンド
【ミイナ・オカベ プロフィール】
デンマーク人の父親と日本人の母親を持ち、コペンハーゲンを拠点に活動するシンガー・ソングライター。コペンハーゲンのベッドルームから書き上げられる、心地良くドリーミー なポップソングが話題となり2021年8月にデビュー・アルバム「Better Days」をリリース。アルバムの収録曲である「Every Second」が500万本以上のインスタグラムのリールが作成され、ミイナ・オカべの楽曲はFacebook/インスタグラム上でこれまでに合計75億回を超える再生回数を記録しており、日本をはじめ、世界中でトレンドに。
ミイナ・オカべ日本公式サイト:https://www.universal-music.co.jp/mina-okabe/
日本公式X(旧ツイッター):https://twitter.com/MinaOkabe_jp
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/minaokabesings/