ついにハリウッドのストライキが終了へ。全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)が、全米映画テレビ製作者協会(AMPTP)と、新たな契約条件で合意した。
「匿名投票の結果、118日に及んだストライキを受けて、俳優組合と製作者協会は暫定的な合意に達した」と水曜日に声明がだされ、ストライキは9日0時1分をもって終了することが発表された。
なお、新たな合意条件の詳しい内容は不明だ。
俳優組合はストリーミングサービスが急成長する現代における出演料の値上げや、AIの規制などを主張。約4ヶ月前からストライキを決行していた。
俳優組合と脚本家組合が同時にストライキを行ったのは1960年以来で、このストライキは映画・テレビ番組の制作に大きな影響を与えた。
多くのプロジェクトが延期・中止となったほか、その影響は俳優の映画プロモーション活動にも及び、トム・クルーズ(『ミッション:インポッシブル デッド・レコニング』)やマーゴット・ロビー(『バービー』)など俳優の来日がキャンセルになったことも記憶に残っているだろう。
ロサンゼルス市長のカレン・ベースは「100日を超えるストライキ、それによるロサンゼルスやアメリカ合衆国への数百万ドルの影響を経て、ついに俳優組合と製作者協会がフェアな合意にいたったことに感謝します」と、ついに訪れた終幕に安心した。
今後は改めて俳優たち、製作側両者が納得のいく、フェアな形でハリウッド産業が発展していくことを願うばかりだ。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。