ディズニー/ピクサーによる映画『インサイド・ヘッド』の続編『Inside Out 2(原題)』より、英語版ポスターと予告編が公開。新たな感情たちの存在も明らかになった。
【動画】『Inside Out 2(原題)』予告編(英語)
今回の予告編では、人間界の主人公ライリーが13歳、中学生の年齢に成長していることが明らかに。
何やら脳内では解体工事のようなものも行われるようで、1作目からいる5人の感情たち(ヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリ)はパニック状態だ。
気づけば今度はライリーを操る「操作盤」がオレンジ色になっている。5人には当てはまらない色に困惑する感情たち。操作盤を触っていたのは、オレンジ色のキャラクター、「Anxiety(日本語名不明)」だった。
Anxietyが自己紹介するとき、主語が「I」ではなく「We」であることに驚く5人。そう、新たな感情は他にもいるのだ。
予告編の最後には、「“悲しく”感じる映画が2024年にやってくる」「“怒り”を感じる映画が2024年にやってくる」といった、感情の部分だけがどんどん書き変わる演出が。
そこにはオレンジの「Anxious」のほかに緑の「Envy」、青の「Ennui」、ピンクの「Embarrassed」という文字が確認できる(それぞれの意味は後述)。
そして、今作のポスターには、既存キャラクター5人の足元から4人の新キャラクターが顔をのぞかせており、一部しか見えないそれらの顔の色は、先ほどの文字の色と一致している。
今回新登場する4つの感情は、いずれも人間が成長して、知識や経験をある程度積んだことで生じる感情だ。
全身が予告編でも登場しているオレンジ色の「Anxiety」は「不安、心配」という感情を示す。日本語名は「シンパイ」「フアン」「ハラハラ」などになるのだろうか。「恐怖(Fear)」である「ビビリ」との違いは、恐怖が根拠のない恐れなのに対して、「不安、心配」はどこか知識による根拠のありそうな恐れを示していそうなイメージがある。
緑色の「Envy」は「嫉妬」の感情を表す。日本語名は「ネタミ」「ウラヤミ」あたりだろうか。人は他人と自分を比べることによって、良く言えば「あこがれ」、悪く言えば「ねたみ」が生まれる。キャラクターの一部しか見えていないが、他人を羨望(せんぼう)の目で見るような視線と、小心者らしき小さな手が特徴的だ。
青色の「Ennui」は日本語でもそのまま「アンニュイ」ということもあるが、他に訳すなら「退屈、だるい」といった意味合いだ。なんでも新鮮だった幼少期に比べて、徐々に知識も経験もついて物事が刺激不足になったり、斜に構えたりしがちな“反抗期”的な感情はどのように物語に影響するのだろうか。日本語名の候補は「アンニュイ」「タイクツ」「ダルダル」などかもしれない。彼の姿はいかにも傲慢そうな高い鼻と、気だるそうな目が特徴的だ。
ピンク色の「Embarrassment」は「恥」を示す感情のため、「ハズカシ」「ハジライ」などの日本語名になるだろうか。その感情のとおり、内気そうな雰囲気のキャラクターだ。「恥ずかしい」という感情で勇気が出ないライリーを、ヨロコビやイカリがエネルギッシュに応援するような展開があるのかもしれない。
以上、まだ日本語名は定かではないが、『インサイド・ヘッド』2作目では、ライリーが思春期らしい4つの感情に振り回されることが判明した。
その物語はもちろん大人にも、新たな“感情との向き合い方”を教えてくれることだろう。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。