アルゼンチンでコンサートを行ったテイラー・スウィフト。現地で彼女を待っていたファンたちによる驚きの行動が話題になった。
11月9日から11日にかけて、世界を席巻し、映画化もされたテイラー・スウィフトのコンサート「The Eras Tour」がブエノスアイレス(アルゼンチン)でも行われたのだが、なんとアルゼンチンのファンの一部は、前列の良い席を確保するために数ヶ月にわたるキャンプ生活を続けたという。
【動画】映画『テイラー・スウィフト:THE ERAS TOUR』予告編
11月2日のPitchfork誌の記事によると、ドアの前には何百人というファンが待っており、彼女たちはスタジアムの外にある4つのテントを変わるがわる見張っていたという。そのほとんどが若い女性だ(18歳未満は認められていない)。
キャンプにいるファンのほとんどが「一般認可チケット」を持っており、それは彼女たちはテイラーの巨大なステージで一番最初に“最前列の中央”という最高のスポットを手に入れることが可能であることを意味する。
匿名のスウィフティーズ(テイラー・スウィフトのファン)によれば、彼女は2023年6月からスタジアム外でテントを張ってキャンプ生活をしていたそうだ。彼女は大学のクラスやアルバイトに通いながら、間に合わせのキャンプに滞在し続け、彼女がどこで何をしているかは本人の父親にも隠している状態だという。「お父さんには公園で友達と飲んでるとか、スタジアム近辺に住んでる友達の家にいるとか伝えてるよ」と彼女は父親に伝えている口実を説明した。
彼女たちはグループを作って誰か1人はテントにいるようにスプレッドシートでスケジュール管理をし、“長くテントで時間を過ごした人ほど、コンサートの時に列に早く並べる”というルールを設けていたそうだ。もちろん全員が5ヶ月間キャンプをしているわけではなく、2週間弱だけ滞在するファンもいる(それでも通常のコンサートからすれば驚愕の気合いだが)。
スタジアム外に陣取っている彼女たちは一部の人々から批判的な目で見られているため、時にはサッカーファンや通行人から野次を飛ばされることもあり、時には警察官によってテントが守られるほどの事態すらあったという。
危険もかえりみず、生活サイクルを大きく変えてまでコンサートに賭ける、スウィフティーズの情熱には驚かされるばかりだ。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。