ザ・ビートルズは11月2日に“最後のシングル”となる「Now and Then」をリリース。存命のポール・マッカートニーによるベースとコーラス、リンゴ・スターによるドラムスとコーラスだけでなく、故ジョン・レノンによるメインボーカルとピアノ、故ジョージ・ハリスンによるギターの音も復元してトラックに収めた同曲は大ヒットを収めた。AARP誌のインタビューでは、リンゴ・スターが同曲の制作経緯の詳細を一部明かしている。
【動画】ザ・ビートルズ「Now and Then」ミュージック・ビデオ
リンゴは「昨年ポールが電話してきて、『ジョンの未完成の曲“Now and Then”を覚えてる? あれを完成させようよ』って言われたんだ」と、2022年の時点でこのプロジェクトが始動したことを振り返る。
続けてリンゴは「ポールが曲を送ってくれたから、僕はドラムを叩いて歌ったんだ。ジョンが歌とピアノ、ジョージがリズムギターを担当しているすばらしいトラックが完成したよ」と、死去したメンバーも録音に参加できたことを喜んだ。
このインタビューは、同曲について一部でささやかれているウワサをリンゴが否定する機会にもなった。「ひどいウワサがたくさんあったんだ。『ジョンは歌ってない、AIだ』とかなんとか、バカみたいなウワサがね」「ポールと僕がそんなことするわけないだろう」と、AIが発達した現代ならではのウワサを一蹴したリンゴ。
リンゴは「美しい歌ができて、ついにすてきな方法で幕を閉じることができたよ」と、見事なラストシングルの完成を喜んだ。
1977年のジョン・レノンのデモ録音をザ・ビートルズがついに完成させた「Now and Then」は、同バンドの1996年以来35回目のトップ10ヒットを飾るなど、大ヒットを続けている。
【動画】「Now and Then」制作ドキュメンタリー
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。