トム・ホランドが、“泣く演技”に困っていた時にベネディクト・カンバーバッチに救われたと明かした。
最近のSAG-AFTRA FoundationのQ&Aで、ホランドは演技に関するアドバイスを誰に求めるかについてや、マーベル俳優仲間であるベネディクト・カンバーバッチが“泣く演技”についてどのように助けてくれたかについて明かした。
ホランドは「泣くのが本当につらい時期を過ごしたことがあって、それは私生活にも影響を出していたよ」「そしてセットにいる時も影響を受けていたんだ」と、泣くことに苦労していたことを振り返る。
そして、ベネディクト・カンバーバッチの主演作『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014)』の名前をあげると、「あの映画の終盤には、彼(カンバーバッチ)が泣き崩れる素晴らしいシーンがあって」「子どもの頃に観たときに衝撃を受けたのを覚えてる」と、同作のカンバーバッチの演技が印象に残っていたことを明かす。
【動画】『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』予告編
「そして幸運にも僕は『エジソンズ・ゲーム』で彼と共演できたから、その時に『どうやってあのシーンを演じたの?」と聞いたんだ」とカンバーバッチにアドバイスを求めたホランド。
すると「(カンバーバッチは)笑いをマネてとても小刻みに呼吸をしてみせたんだ」「それを感情を表面に出すのに役立てて、彼は感情の波に乗っていたんだよ」と、ホランドはカンバーバッチのお手本を振り返った。
「僕はその技術を取り入れるようになって、今では泣くシーンが大好きだよ。自信を持って僕の得意分野だと感じてるんだ」と、カンバーバッチのおかげで泣くシーンを得意分野として愛せるようにまでなったホランドは、その技術のおかげで「過去の経験やパーソナルな問題を(涙のために)引き出す」必要がなくなって助かっていると語った。
【動画】カンバーバッチと共演した『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
またホランドはゼンデイヤ、ロバート・ダウニー・Jrの2人の名前も、演技のアドバイスを求める相手として挙げている。
ゼンデイヤは「おそらく僕に対して最も正直でいてくれる人」「そこが彼女の、僕が大好きで必要としている部分なんだ」と、ホランドにとって貴重な存在。そしてダウニー・Jrについてホランドは「たまに彼は正直すぎる」と冗談を言いつつ、「ダウニーの意見をとても大切にしている」「彼からは本当に多くを学んだし、いつも僕は彼を褒め称え、愛しているんだ。憧れの人だよ」と賞賛した。
『スパイダーマン』シリーズでホランドが演じているスパイダーマン/ピーター・パーカーにとって、愛するヒロインMJを演じるゼンデイヤ、師匠的な存在だったアイアンマンを演じたロバート・ダウニー・Jr、そして頼りにしている存在であり、時に衝突したこともある魔術師ドクター・ストレンジを演じたベネディクト・カンバーバッチは、それぞれがホランドの演技の発展に大きく貢献しているようだ。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。