ディズニー/ルーカスフィルムがダコタ・オジブワ族議会と提携し、『スター・ウォーズ:エピソード4/新たなる希望』をオジブウェー語(アニシナーベ語)に翻訳する企画を進行中であることがわかった。
The Hollywood Reporter誌の報道によると、ディズニーとルーカスフィルムが1977年の「スター・ウォーズ」シリーズ第1作『新たなる希望』を、アメリカおよびカナダの先住民オジブワ族の言語であるオジブウェー語(アニシナーベ語)に翻訳する企画を進行中とのこと。
【動画】『スター・ウォーズ:エピソード4/新たなる希望』予告編
カナダ政府、国のAPTN(先住民のためのテレビネットワーク)、マニトバ大学も「スター・ウォーズ」の吹替企画に賛同し、オジブウェー語版のための声優オーディションが2024年初旬にマニトバ州ウィニペグで開催予定だ。
Gi-ga-miinigoz Mamaandaawiziwin(オジブウェー語で“フォースと共にあらんことを”)
“オジブウェー語版スター・ウォーズ”企画の目的は、マニトバ、オンタリオ、ミネソタで広く話されている言語文化を強化すること。脚本の翻訳と吹替の録音はカナダで行われる予定で、音響ミキシングおよびポストプロダクションはカリフォルニアのスカイウォーカー・サウンドが担当予定だ。
2013年にルーカスフィルムは、“ナバホ語版”の『スター・ウォーズ:エピソード4/新たなる希望』を制作し、Disney+(ディズニープラス)で配信した。今作は世界中のあらゆる言語に翻訳されてきたが、“ネイティブ・アメリカンの言語に翻訳されたハリウッドの大作映画”としては初めての作品となっている。
[PR]ルーカスフィルムの配給管理シニアマネージャーであるマイケル・コーンは声明において「ナバホ語版の『新たなる希望』での仕事は私のキャリアでもハイライトといえます。このようなプロジェクトに再び携わり、オジブウェー語を将来の世代のために保存し拡充できることを楽しみにしています」と、『スター・ウォーズ』で言語保全に貢献できることを喜んでいる。
カナダの連邦政府は、「アイコニックな人気映画を他の先住民たちの言語、メティスやイヌイットの言語にも翻訳し、世界中に紹介することを望んでいる」と今後への希望を述べた。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。