ウェス・アンダーソン監督の次回作にビル・マーレイ、マイケル・セラ、ベニチオ・デル・トロの出演が判明した。
ウェス・アンダーソン監督(『グランド・ブダペスト・ホテル』『アステロイド・シティ』)の次回作について、3名のキャスト情報が明らかになった。Deadline誌によるとその3名とは、ビル・マーレイ、マイケル・セラ、ベニチオ・デル・トロだ。次回作の製作開始は今年中とされている。
次回作の脚本はウェス・アンダーソンと、『ライフ・アクアティック』以来定期的に共同作業に取り組んでいるロマン・コッポラがともに書いたとのことだが、プロットの詳細は現在不明。アンダーソンは2023年9月のDeadlineのインタビューでこのプロジェクトについて仄めかしており、脚本家ストライキ(現在は終了)が始まる前に彼とコッポラがデル・トロ主演の長編映画の脚本を書き上げたばかりだと述べていた。
現時点で他のキャストは明らかにされていないが、これまでアンダーソンが大規模なアンサンブル映画を製作していたこと、これまでの監督作でほぼレギュラーと言ってもいいお気に入りキャスト陣(ジェイソン・シュワルツマン、オーウェン・ウィルソン、エイドリアン・ブロディ、ティルダ・スウィントンなどなど…)を考えると、今後次々に豪華キャストが判明していくことも予想できる。
最近のウェス・アンダーソン監督作品といえば、日本でも昨年公開となった風変わりなエイリアン映画『アステロイド・シティ』。今作ではジェイソン・シュワルツマン演じる悲しみに暮れる男性が、テクノロジーに夢中な家族とともに天体観測イベントに向かうという劇中劇が展開し、スカーレット。ヨハンソンから短時間だけで印象を残すマーゴット・ロビーまで、豪華キャストが顔をそろえた。
ほかにもアンダーソンは昨年、ロアルド・ダールの原作をもとにした一連の短編をNetflix(ネットフリックス)と共に手がけており、『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』『白鳥』『ねずみ捕りの男』『毒』の4作を配信。彼と何度かコラボレーションしてきたレイフ・ファインズにくわえ、ベネディクト・カンバーバッチの参加も話題になった。
次回作に関していうと、マイケル・セラはウェス・アンダーソンの世界に初参加。彼は『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』などで知られる俳優で、昨年は『バービー』でバービーランドにおける「(唯一無二の)アレン」を演じたことも記憶に新しい。
ベニチオ・デル・トロは2021年の『フレンチ・ディスパッチ』でウェス・アンダーソン作品に初参加。そこで存在感を発揮したこともあって、二度目の起用だ。
ビル・マーレイはウェス・アンダーソン監督ファンにはおなじみのレギュラー俳優で、監督の長編2作目『天才マックスの世界』以降ほとんどのウェス作品に参加してきた。
安定のキャストと新顔が顔をそろえる最新作に、すでに期待が高まっている。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。