シャロン・ストーンが、1990年代にバービー映画のアイデアを「笑い飛ばされた」ことを明かし、映画『バービー』の成功を讃えた。
クリティクス・チョイス・アワードでのアメリカ・フェレーラの力強いスピーチを受けて、シャロン・ストーンはフェレーラのInstagramにコメントした。
「90年代に私がバービーの責任者の支持を得てバービーのアイデアを持ち込んだ時、スタジオに笑い飛ばされてしまったの。(バービーが映画として認められるまで)どれだけ長い旅だったことか。女性たちの勇気と忍耐にありがとう」
フェレーラは『バービー』の人間界における主要人物グロリア役を演じ、クリティクス・チョイス・アワードでSeeHer賞を受賞した(フェレーラの力強い受賞スピーチについてはこちらの記事を参照)。
バービーを映画化したいと望んだのはシャロン・ストーンだけではない。過去にはエイミー・シューマー、アン・ハサウェイもバービーの映画化企画に関わり、いずれも実現しなかった。
2016年にバービーの権利を持っていたソニー・ピクチャーズはエイミー・シューマー主演で映画を企画していたが、「クリエイティブな方向性の違い」によって企画は頓挫。
シューマーはマーゴット・ロビー版『バービー』を「最高にフェミニストでクール」と絶賛し、自身が演じようとしていたバージョンとは異なるとVariety誌に明かしている。
シューマーに変わってバービーを演じるかもしれなかったのが、アン・ハサウェイ。ハサウェイはアレシア・ジョーンズ監督(『ママたちのパーティーナイト』)と共にバービー映画を撮ろうとしたが、結局実現はしなかった。
後日、ハサウェイはポッドキャスト番組「Happy Sad Confused」に出演した際に映画『バービー』について触れ、「グレタ(・ガーウィグ監督)とマーゴット、そして最高のチーム(が作った『バービー』)の何がすごいって、要点のど真ん中を射ていたということよ」と、人々の心を掴んだキャスト・スタッフを褒め称えている。
ハサウェイは「要点を得た(『バービー』は)全世界をエクスタシーさせるレベルね。今になってあの(私が関わっていた)バージョンを思い返すと…エネルギーや先見性、エモーションにあふれてはいたけど、(実現しなかったことは)ラッキーだと思う」と、自身のバージョンではなくマーゴット・ロビーのバージョンが完成してよかったと感じているようだ。
ハサウェイはその後も「マーゴットは至高」「彼女たちの映画は今できる最高のバージョン」と大絶賛していた。
多くの挫折を経てついに完成した映画『バービー』は世界を巻き込み大ヒット。今年のアカデミー賞でも複数のノミネート・受賞を期待されている。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。