2024年のゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)ノミネート作品が発表された。
今年も“最低映画”を決める祭典が開かれる。現地時間22日、第44回ゴールデンラズベリー賞(通称:ラジー賞)のノミネート作品が発表された。
公式サイトでは「2023年はすべてがピンク(PINK)! でもありがたいことにココにはクサい(STINK)作品ばかり!」と韻を踏み、映画『バービー』のピンク尽くしをパロディしている。とはいえゴールデン・グローブ賞をはじめさまざまな映画賞でノミネート・受賞歴もある『バービー』は“最低映画の祭典”には無縁なようで、ノミネートは一切しなかった。
今年最多7部門でノミネートされたのは、ジェイソン・ステイサム、シルヴェスター・スタローンら豪華アクションスターが集結する人気シリーズ第4作『エクスペンダブルズ ニューブラッド』。そのほか著作権の切れた「くまのプーさん」を殺人鬼として描いて物議をかもした『プー あくまのくまさん』(しかし続編は決まっている)、歴史的名作ホラーの続編としてはあまりに不名誉な評価を得ることとなった『エクソシスト 信じる者』、豪華キャスト出演でApple TV+で配信されるもそこまで話題にならなかった『ゴーステッド Ghosted』などの名前が多く登場している。
受賞結果は、現地時間3月9日(アカデミー賞授賞式前日)に発表予定。
ノミネートは以下の通り
■最低作品賞
『エクソシスト 信じる者』
『エクスペンダブルズ ニューブラッド』
『MEG ザ・モンスターズ2』
『シャザム!~神々の怒り~』
『プー あくまのくまさん』
■最低主演男優賞
ラッセル・クロウ『ヴァチカンのエクソシスト』
ヴィン・ディーゼル『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』
クリス・エヴァンス『ゴーステッド Ghosted』
ジェイソン・ステイサム『MEG ザ・モンスターズ2』
ジョン・ヴォイト『Mercy(原題)』
■最低主演女優賞
アナ・デ・アルマス『ゴーステッド Ghosted』
ミーガン・フォックス『バトル・オブ・ザ・キラーズ』
サルマ・ハエック『マジック・マイク ラストダンス』
ジェニファー・ロペス『ザ・マザー:母という名の暗殺者』
ヘレン・ミレン『シャザム!~神々の怒り~』
■最低助演女優賞
キム・キャトラル『About My Father(原題)』
ミーガン・フォックス『エクスペンダブルズ ニューブラッド』
バイ・リン『バトル・オブ・ザ・キラーズ』
ルーシー・リュー『シャザム!~神々の怒り~』
メアリー・スチュアート・マスターソン『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』
■最低助演男優賞
マイケル・ダグラス『アントマン&ワスプ:クアントマニア』
メル・ギブソン『Confidential Informant(原題)』
ビル・マーレイ 『アントマン&ワスプ:クアントマニア』
フランコ・ネロ(教皇役)『ヴァチカンのエクソシスト』
シルヴェスター・スタローン 『エクスペンダブルズ ニューブラッド』
■最低スクリーンカップル賞
『エクスペンダブルズ ニューブラッド』“無慈悲な傭兵軍団”のどれでも1組
『エクソシスト』のリメイク権のために4億ドルを寄付した金に貪欲な投資家のどれでも1組
『ゴーステッド Ghosted』アナ・デ・アルマス&クリス・エヴァンス(スクリーン上の化学反応大失敗)
『マジック・マイク ラストダンス』サルマ・ハエック&チャニング・テイタム
『プー あくまのくまさん』血に飢えた切り裂き魔/殺人鬼としてのプー&ピグレット
■最低リメイク、パクリ、続編賞
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』
『エクソシスト 信じる者』
『エクスペンダブルズ ニューブラッド』
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(まだ死体蹴りしてる)
『プー あくまのくまさん』
■最低監督賞
リース・ウォーターフィールド『プー あくまのくまさん』
デヴィッド・ゴードン・グリーン『エクソシスト 信じる者』
ペイトン・リード『アントマン&ワスプ:クアントマニア』
スコット・ウォー『エクスペンダブルズ ニューブラッド』
ベン・ウィートリー『MEG ザ・モンスターズ2』
■最低脚本賞
『エクソシスト 信じる者』
『エクスペンダブルズ ニューブラッド』
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(もう帰っていいかな)
『シャザム!~神々の怒り~』
『プー あくまのくまさん』
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。