テイラー・スウィフトの悪質なAI生成画像問題を受けて、X(旧ツイッター)で「Taylor Swift」が検索できなくなった。
Xで「Taylor Swift」および「Taylor Swift AI」が検索不能になったことがわかった。明らかにテイラー・スウィフトの悪質なAI生成画像問題を受けてのX側の対応だろう。
27日夜、「Taylor Swift」「Taylor Swift AI」と検索すると、「問題が発生しました。再読み込みしてください」と表示され、ツイートが1件も表示されない仕様になっていたのだ。ちなみに「Taylor Swift pictures」と検索すると、テイラーのファンショットなどが検索結果として表示される状況になっている。
この動きは、ソーシャルメディア上でのディープフェイクの制限に対する要望が増加した中で行われたもので、映画俳優組合(SAG-AFTRA)およびホワイトハウスも懸念を表明していた。
水曜日、テイラーが裸でセクシャルなシチュエーションにおかれているディープフェイク画像が拡散されていることが問題視され始めた。AIによって生成された写真のようなクオリティで、数十ものテイラーの名誉を傷つけるような画像がアップされ、複数のソーシャルメディアに拡散されていた。
Deadline誌の報道によれば、これらの画像は、投稿したアカウントが停止されるまでの19時間で2,700万回以上閲覧され、26万以上の「いいね」がついたという。
その後、テイラーのファンたちは「Taylor Swift AI」という文言と共にテイラーに対する肯定的なメッセージを大量に投稿することで検索結果の悪質さを緩和するよう努め、「Protect Taylor Swift(テイラー・スウィフトを守ろう)」というハッシュタグもXでトレンドになった。
一度広まり多くの端末に保存されたであろう画像がインターネット上から完全に消滅することはあり得ないが、こうしたファンの試みやプラットフォーム側の対応によって画像が見つかる可能性を限りなく低くすることは現状できている。まずは大きな一歩だろう。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。