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クリストファー・ノーラン、ホラー映画の製作に意欲!? 「非凡なアイデアにたどりつけば、ぜひ作りたい」と発言! ホラー映画に惹かれる理由も丁寧に説明「ホラー映画でだけ許されることがある」

ノーラン、ホラー映画を作りたいと発言! FILMS/TV SERIES
ノーラン、ホラー映画を作りたいと発言!

映画監督クリストファー・ノーランが、ホラー映画の制作に前向きな姿勢を示した。

木曜日、クリストファー・ノーランは英国映画協会(BFI)のイベントに出席。そこで彼はホラー映画の制作について前向きな姿勢を見せた。熱心な観客で満員となったこのイベント。その中のひとりが、ノーランに“ホラー映画を作る意向はあるか”と尋ねた。

条件がそろえばホラーは作りたい

ノーランは答えた。「たしかに『オッペンハイマー』にはホラーの要素がある。それは主題に適していると思う。僕はホラー映画を非常に興味深いと思っているんだ。なぜなら、ホラー映画は非常に映画的なデバイスに依存しているし、ホラーは物事への内面的な反応に真に関わってくるから。だからいつかはホラー映画を作りたいと思っているよ」。そう彼は前向きな意向とその理由を説明している。映画館で映画を上映することを愛し、人々の内面をさまざまな形で映画に落とし込んできたノーラン監督にとって、ホラーは興味を惹かれるジャンルのようだ。

しかし、ノーランがホラージャンルに着手するには条件がある。「ただし、本当に良いホラー映画には本当に非凡なアイデアが必要だ。そしてそういったものは少ない。めったにないんだ。だから僕はまだそのような物語にたどりついていないんだよ」と、彼は非凡なアイデアがないなら撮る気はないというスタンスを説明している。

「でも、映画的な観点から見て、とても興味深いジャンルだと思うよ。それは、多くの映画スタジオがたくさんの映画を製作してきた映画ジャンルのひとつであり、非常に暗さと抽象性を持っているジャンルだ。ハリウッドが映画に取り入れることに抵抗を示すような要素が、(ホラーというジャンルでは)許容されるんだ」とノーランは続ける。他の映画ではタブーとされるような表現。それがホラーでは許されるという点に魅力を感じるようだ。

『オッペンハイマー』とノーランのこだわり

映画ジャンルについて語る中で、ノーランは自身の『オッペンハイマー』を解説。同作の中間部分は「かなり強く」強盗映画的。そして映画の第三幕は法廷ドラマ的であると話した。ノーランはなぜ今回それらのジャンルを取り入れたのか。それについて彼は「対話、人々が話すことが本質的に観客にとって強烈で興味深いものだから」と説明している。

BBCの司会者フランシーヌ・ストックによって進行された今回のトーク。このトークではノーランの歴史的なキャリア全体をカバーし、彼は自身の創作活動、特に執筆と編集プロセスのさまざまな側面を説明した。またノーランは撮影(特にIMAX形式)、および作曲の貢献に触れた。改めてホイテ・ヴァン・ホイテマ(撮影監督)とハンス・ジマー(作曲家)への感謝を示したのだ。

『ダークナイト』三部作が描いた恐怖

俳優たちに関しても議論は及ぶ。特にヒース・レジャー(ジョーカー役)の『ダークナイト』への貢献は話題となった。

ストックは、ノーランの『ダークナイト』三部作についても触れる。今作が世界中の政治における破壊的リーダーの台頭を予見したと述べたのだ。それに対してノーランは「制作意図は常に、我々が影響を受けたことや、心配していたことを正直に提示することだった」と当時のスタンスを説明。

続けて彼は「たしかに『バットマン ビギンズ』を振り返ると、911以降のテロリズムに重点を置いたね。でもそれは意識的に映画に入れたものではないんだ。『ダークナイト』のジョーカーは無秩序やルールの崩壊への恐怖を描いている。そして『ダークナイト ライジング』はファシズム、独裁政治への恐れを強く描いた」と三部作を振り返った。

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