映画『バティモン 5 望まれざる者』より予告、本ポスターが解禁。
パリ郊外(=バンリュー)に存在する、都市再開発を目前に控えた居住棟エリアの一画=通称 「バティモン 5」。治安の悪いエリア一掃を目論む行政と反発する住人たちが、ある事件をきっかけに、ついに衝突するー!前作『レ・ミゼラブル』でその名を世界に轟かせたフランスの新進気鋭監督ラジ・リ が、“排除”と“怒り”の衝突を描いた緊迫の最新作だ。
【予告編】『バティモン5 望まれざる者
パリ郊外(=バンリュー)。ここに立ち並ぶいくつもの団地には労働者階級の移⺠家族たちが多く暮 らしているが、このエリアの一画=“バティモン 5”では再開発のために老朽化が進んだ団地の取り壊し計画が進行している。そんな中、前任者の急逝で臨時市⻑となったピエールは、自身の信念のもと、バティモン 5の復興と治安を改善する政策の強行を決意。だがその横暴なやり方に住⺠たちは猛反発、やがて、これまで移⺠たちに寄り添い、 ケアスタッフとして⻑年働いていたアビーたちを中心とした住⺠側と、市⻑を中心とした行政側が、ある事件をきっかけについに衝突!やがて激 しい抗争へと発展していく――。
予告は、今年の夏季五輪開催地でもあり、世界が憧れてやまない憧れの都市・パリ、そのリアルな<怒り>を捉えたもの。多くの移⺠たちが 暮らす犯罪多発地区の一画“バティモン5“。臨時市⻑に就任したピエールは、再開発を言い訳にこの“乱れた“地区を強制的に一掃しようとする。
「声を上げなきゃ」「批判ばかりで何もしないのね?」―行政の横暴なやり方に対して住⺠同士でも葛藤や諦めムードがせめぎ合うが、そんな切実な声はお構いなしに<法の執行>の名の下、あらゆる手段で全てを思い通りに動かそうとする行政。やがて、住む場所を失った住⺠たちは、このあまりにも横暴な立ち退き要求に対し、徹底抗戦することを決意―「全てを失う苦しみを知れ!」住⺠たちの怒りと行政が衝突することになる。「フランスは好きですか?」このシンプルな問いかけが、権力、革新、暴力があらゆる不都合な真実を炙り出していくような映像となっている。
ポスターは、バンリュー地区の古いアパートが爆破解体される瞬間を切り取ったもの。市⻑ら行政関係者と多くの住人、野次馬が見守る中 爆炎を上げながら一瞬で崩れ落ちていくその様子は、人と権力の身勝手さの縮図を象徴するような印象的なカットとなっている。
ラジ・リ監督
監督は、前作『レ・ミゼラブル』でその名を一躍世界に轟かせた、新鋭ラジ・リ。役者として、また、1994 年にアーテ ィスト集団クルトラジュメのメンバーとしてキャリアをスタートした彼は、1997 年、初の短編映画『Montfermeil Les Bosquets(原題)』を監督、2004 年にはドキュメンタリー『28 Millimeters(原題)』の脚本を、クリシ ー、モンフェルメイユ、パリの街の壁に巨大な写真を貼ったことで有名になった写真家 JR(ジェイアール)と共同で手がけるなど、今、注目を集める新進気鋭のアートティストの1人でもある。2022 年にはパリ郊外のスラム地区で の暴動を映し出した Netflix 映画『アテナ』の製作・脚本を手がけ話題を呼んだ。
前作『レ・ミゼラブル』では、自身が生まれ育ったパリ郊外の犯罪多発地区モンフェルメイユ を舞台に、そのエリアを取り締まる犯罪防止班(BAC)と少年たちの対立を、手に汗握る 圧倒的な臨場感で描き出し、観るものの心を鷲掴みに!結果、作品は、第 72 回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞、 第 45 回セザール賞 4 冠最多受賞(観客賞、最優秀作品賞、有望男優賞、編集賞)、第 92 回アカデミー賞®国際 ⻑編映画賞ノミネート、第 77 回ゴールデングローブ賞外国語映画賞ノミネートなど各国の映画賞を総なめにし、世界に 衝撃を与えることになった。
それから4年。ラジ・リ監督のもとに『レ・ミゼラブル』製作スタッフが再集結し、再びバンリューが抱える問題を持ち前の臨場感に新しい視点を交えて生み出したのが本作『バティモン5 望まれざる者』だ。
前作と地繋がりのテーマを採用しつつも、そのドラマはより人間臭さを帯びながら さらに社会性をまとい、観るものを圧倒する力強さで進化した作品となっている。 移⺠たちの居住団地群の一画=バティモン5の一掃を目論む「行政」とそれに反発する「住人」による、“排除” vs “怒り”の衝突。本作で は、恐れと不満の積み重ねが徐々に両者間の溝を深くし、憎しみのボルテージが加速していく様が息もつかせぬ緊迫感で描かれる。
このコミュニティ内にある「権力」「革新」「暴力」の3つの視点を交錯させることでバンリュー地区の実態、ひいては花の都パリの知られざる“暗部”を炙り出していく。この街で不都合なものとは一体何なのか、望まれざる存在とは何を指すのか――その真髄を映し出した本作は、まさにラジ・リ 監督の真骨頂と言えるだろう。2024年夏季五輪を控えて盛り上がりを見せるパリ。世界的な注目を集める大都市が人知れず抱え続ける問題を、サスペンスフルかつエモーショナルにクローズアップした衝撃作がここに誕生した。
さらに、「横浜フランス映画祭 2024」(3月20日〜24日)での上映が決定し、ラジ・リ監督の来日も予定している。
本作の前売り券は、3/15(金)よりムビチケオンライン、特別鑑賞券(共に 1,600 円税込)を発売予定。
『バティモン5 望まれざる者』作品情報
監督・脚本:ラジ・リ『レ・ミゼラブル』
出演:アンタ・ディアウ、アレクシス・マネンティ、アリストート・ルインドゥラ、スティーヴ・ティアンチュー、オレリア・プティ、ジャンヌ・バリバール
2023年/フランス・ベルギー/シネマスコープ/105 分/カラー/仏語・英語・亜語/5.1ch
原題:BÂTIMENT 5/字幕翻訳:宮坂愛/映倫区分 G
配給:STAR CHANNEL MOVIES/後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
© SRAB FILMS – LYLY FILMS – FRANCE 2 CINÉMA – PANACHE PRODUCTIONS – LA COMPAGNIE CINÉMATOGRAPHIQUE – 2023 公式 HP:block5-movie.com 公式 X:@STAR_CH_MOVIES
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