トム・ホランド主演の舞台「ロミオとジュリエット」の演出家が、キャストメンバーへの「非道な人種差別的な嫌がらせ」を非難した。
トム・ホランド主演のウエストエンド・リバイバル公演「ロミオとジュリエット」。その演出家であるジェイミー・ロイドは金曜日、キャストメンバーに対する「非道な人種差別的な虐待」を非難する声明を発表した。
先月末に発表されたこの舞台のキャストには、ジュリエット役でフランチェスカ・アメウダ・リヴァーズ(『バッド・エデュケーション』)が選ばれた。しかし有色人種であるこのリヴァーズに対して、インターネット上では心ない誹謗中傷が相次いでいる。今回の声明はこれを受けてのことだ。
A statement from the @JamieLloydCo. pic.twitter.com/C7j7g9ZZNE
— Romeo and Juliet (@RomeoJulietLDN) April 5, 2024
ロイドの劇団は、ソーシャルメディア上で声明を発表。「『ロミオとジュリエット』のキャスト発表後、オンライン上で我々の劇団のメンバーに向けた非道な人種差別的な嫌がらせが連続しました」「止めなければなりません。我々は素晴らしいアーティスト集団とともに働いています。彼らにはオンラインでの嫌がらせなどに遭うことなく、自由に作品を創造する権利がある。我々はそう強く主張します」。声明では現状と、その非難を強く打ち出した。
ロイドのこの声明はデューク・オブ・ヨーク劇場のソーシャルメディアを通じて公開。声明では続けて「我々は、チームの全メンバーをあらゆる費用で支え、護り続けます。どんな虐待も容認せず、すべて報告されます。我々の業界やより大きなコミュニティにおいても、いじめや嫌がらせに居場所はありません」と、いじめに断固反対の姿勢を見せた。
同時に、「ロミオとジュリエット」のInstagramページでもコメントを無効に。ロイドは「(劇団は)寛大さと愛情を持って練習を続け、制作に集中し続ける」とした。
トム・ホランドはウエストエンドの「ビリー・エリオット:ザ・ミュージカル」の若手スターのひとりとして舞台俳優としてのキャリアにすばらしいスタートを飾り、「ロミオとジュリエット」はそれ以来の舞台復帰となる。
舞台は5月23日にロンドンのデューク・オブ・ヨーク劇場で開幕し、8月まで上演。ホランド、リヴァーズのほか、フリーマ・アギエマン、マイケル・バロガン、トミワ・エドゥン、ミア・ジェローム、ダニエル・クイン=トイ、レイ・セセイらが出演する。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。