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【どれほど私がめちゃくちゃにされたか見せてやりたい】テイラー・スウィフト最新アルバムより「Who’s Afraid of Little Old Me?」を意訳&分析! 大衆心理にもてあそばれたアーティストの怒りが爆発【歌詞和訳(意訳)】

Taylor Swift / YouTube COLUMNS
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テイラー・スウィフト11枚目のフルアルバム「The Tortured Poets Department」および同アルバムに15曲を追加した「〜:The Anthology」が4月19日(金)にリリースされた。

今回はアルバムの中から3曲目「Who’s Afraid of Little Old Me?」(フーズ・アフレイド・オブ・リトル・オールド・ミー?)に注目し、意訳・分析してみる。

テイラー・スウィフト「Who’s Afraid of Little Old Me?」リリック・ビデオ

テイラー・スウィフト「Who’s Afraid of Little Old Me?」意訳

The who’s who of “Who’s that?” is poised for the attack
But my bare hands paved their paths
You don’t get to tell me about “sad”

誰による誰の「誰の何?」だかわからない彼らが攻撃態勢をとっている。
でも、私は素手で彼らが荒らした道を舗装した。
あなたは私に「悲しい」なんて言う資格はないよ。

If you wanted me dead, you should’ve just said
Nothing makes me feel more alive

私に死んでほしいなら、はっきり言ってほしかったよ。
これ以上に私に生きている実感をさせるものなんてない。

So I leap from the gallows and I levitate down your street
Crash the party like a record scratch as I scream
“Who’s afraid of little old me?”
You should be

だから私は絞首台から飛び降り、あなたの通りでふわふわ浮かぶ。
レコードのスクラッチのようにパーティーに乱入し、私は叫ぶ。
「ちっぽけな私を怖がるのはだあれ?」
怖がるのは、あなたであるべきね。

The scandal was contained
The bullet had just grazed
At all costs, keep your good name
You don’t get to tell me you feel bad

スキャンダルは抑制された。
弾丸はかすり傷しか与えなかった。
どんな犠牲を払っても、自身の名誉を優先するあなたに、
「不愉快だ」なんて私に言う資格はないよ。

Is it a wonder I broke? Let’s hear one morе joke
Then we could all just laugh until I cry

私が壊れたのって不思議なこと?もう一つジョークを聞こうよ。
そうしたら私たち、泣きながら笑えるよ。

※1
So I lap from the gallows and I levitate down your street
Crash the party like a record scratch as I scream
“Who’s afraid of little old me?”
I was tame, I was gentle ‘til the circus life made me mean
“Don’t you worry, folks, we took out all her teeth”
Who’s afraid of little old me?
Well, you should be

だから私は絞首台から飛び降り、あなたの通りでふわふわ浮かぶ。
レコードのスクラッチのようにパーティーに乱入し、私は叫ぶ。
「ちっぽけな私を怖がるのはだあれ?」
私は従順で穏やかだった。サーカスのような生活が私を意地悪にするまではね。
「心配しないでみんな、彼女の歯は全部抜いたよ」
ちっぽけな私を怖がるのはだあれ?
そう、怖がるのはあなたであるべきね。

(You should be) You should be
(You should be) You should be
You should be (You should be)
You should be (You should be)
You should be

(怖がるべきなのはあなた) 怖がるべきなのはあなた
(怖がるべきなのはあなた) 怖がるべきなのはあなた
怖がるべきなのはあなた (怖がるべきなのはあなた)
怖がるべきなのはあなた (怖がるべきなのはあなた)
怖がるべきなのはあなた

So tell me everything is not about me
But what if it is?
Then say they didn’t do it to hurt me
But what if they did?
I wanna snarl and show you just how disturbed this has made me
You wouldn’t last an hour in the asylum where they raised me
So all you kids can sneak into my house with all the cobwebs
I’m always drunk on my own tears, isn’t that what they all said?
That I’ll sue you if you step on my lawn
That I’m fearsome and I’m wretched and I’m wrong
Put narcotics into all of my songs
And that’s why you’re still singin’ along

だから、全ては私のことではないと言ってよ。
でももし私のことなら?
それなら、彼らは私を傷つけようとしたわけではないと言ってよ。
でももし彼らが傷つけようとしていたなら?
私は唸り声を上げて、それが私をどれほどめちゃくちゃにしたか見せてやりたい。
あなたたちなんか、私をぶち込んだ精神病院で1時間も保たないでしょうね。
だから、あなたたちはみんな、クモの糸を垂らして私の家に忍び込んでくる。
いつも私は自分の涙に酔っている。それが彼らみんなが言ったことでしょう?
私の芝生に足を踏み入れるなら、私はあなたを訴えるって。
私は恐ろしく、不潔で、間違っているって。
私の歌すべてには麻酔薬が入っている。
だからこそ、今も歌い続けられている。

※1 繰り返し

(You should be) You should be
(You should be) You should be
‘Cause you lured me (You should be)
And you hurt me (You should be)
And you taught me

(怖がるべきなのはあなた) 怖がるべきなのはあなた
(怖がるべきなのはあなた) 怖がるべきなのはあなた
だって、あなたは私を誘い、私を傷つけ、私に教えたから。

You caged me and then you called me crazy
I am what I am ‘cause you trained me
So who’s afraid of me?
Who’s afraid of little old me?
Who’s afraid of little old me?

あなたは私を檻に閉じ込めて、そして私を狂っていると言った。
私が今の私なのは、あなたの訓練の賜物だよ。
だから、私を怖がるのはだあれ?
ちっぽけな私を怖がるのはだあれ?
ちっぽけな私を怖がるのはだあれ?


タイトルはディズニーマニアならすぐわかるかもしれないが、「おおかみなんかこわくない」の原題「Who’s Afraid of Big Bad Wolf?」のパロディ。「誰が大きくて悪い狼なんか怖いもんか」といった意味合いだ。ましてや「ちっぽけな私」なんて誰が怖がる?それさえ怖がるのが「あなた(大衆)」だという、アーティストの皮肉な反撃がここにある。

この楽曲についてテイラーは、「社会や文化が私たちアーティストに対して行うすべてのことについて苦い気持ちになったときに、ひとりでピアノに座ってこの曲を書いた」と明かしている。

「我々が作家やアーティスト、クリエイターに対して何をするか?彼らを地獄に突き落とすんだよ。彼らが何を作り出すかを見て、それをジャッジする。我々はアーティストが苦悩しているのを見るのが好きで、時には我々自身がその苦痛を引き起こし、何が起こるかをただ見ているんだよ」。これこそがテイラーが「The Tortured Poets Department」に込めたテーマのひとつ。

人々はアーティストの苦しみを好む。勝手にアーティストを詮索して追い立てておいて、それで苦悩したアーティストが作り出した新たな作品を一丁前に批評したりする。そんな大衆のめちゃくちゃな“楽しみ”に振り回され気が狂いそうになった(気が狂った?)苦しみから、この曲のような怒り・苦悩が生まれたという経緯が窺える歌詞になっている。

自分の苦しみを癒すために歌で麻酔をかけても、それを生んだ大衆からその経緯も楽しまれてしまう。いつまでも孤独なアーティストの苦悩が詰まった楽曲だ。


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